梅雨の季節がやってきた。
梅雨ともなると、土日祝日の天気を期待してもなかなか晴れ間が当たらない。
そうなると…強硬策が必要となるっ
そう…晴れる日に有休を取るという手段だ。
ということで週間天気と相談し、晴れの予報の日に休みをいただいた。
もちろん山に登るためである…。
そして今回選んだ山は…
~万年山(はねやま)~
大分県日田市、玖珠町、九重町にまたがり、耶馬日田英彦山国定公園に含まれる標高1,140.3mの山である。
下万年と上万年に分かれる珍しい2段メサ(卓状台地)であり、九州百名山の一つとされるとともに、2007年には「玖珠二重メサ」として日本の地質百選に選定されている。メサが侵食されてできたビュートと呼ばれる地形の典型例であ伐株山(標高685.5m)とともに玖珠町のシンボル的な存在である。
大分百山にも選ばれており、山頂からは、南東に九重連山、東に由布岳、北に玖珠盆地が見渡せる。また、頂上付近は5月から6月にかけてミヤマキリシマが頂上一面に咲き、これを見るために他県からも登山者が訪れる。
そう…今年のミヤマキリシマを見るためにこの山を選んだわけだ。
今回は題名にもあるように「ミヤマキリシマが見れるかっ…な…」と、ちょっと時期的に心配ではあるが、まぁ6月初旬だし、なんとかなるだろ…(楽)
今回の登山口までは、ググってみると3時間弱かかるらしい。
ということで朝の4時半に起床、熊本市内から大津町~ミルクロード~小国町を通って大分県玖珠町に入り、国道210号を北上する。「家畜市場入口」交差点を左折して山に向かう。
後は万年山の看板通りに進めば吉武台牧場に到着する。
ただしグーグルマップで目的地を吉武台牧場に設定すると、とんでもない細い道に誘導されるので、看板を信用して進んだ方がよい。
とにかく万年山山頂の看板を進んでいくと行き止まりとなり、左手に駐車場が現れる。
ここがいわゆる登山口だ。
駐車場には人っ子ひとりおらず、貸切状態…ってか、やっぱり時期を逸してるのか…それともただ早朝すぎるのか…(焦)
まぁ…とりあえず準備しよう…。
準備ができたら、いつもの出発前の一服を済ませて…
万年山に向かってレッツゴー♪
ミヤマキリシマ見れるといいねw
まずはゲートの脇から入って舗装道路を進む。
しばらくは登り坂のこの舗装道路を進むことになる。
広い道路なので安心してダラダラと歩く。道端を見ると小さな花が彼方此方に咲いている。この季節は花がたくさん見れるので登山も楽しい季節だ。
しばらく進むと草原が広がり、空も高くなり気持ちいい道となる。まだ舗装道路だけど…。
丘の上にさしかかると九重連山が見える。
九重の…平治山だろうか…ここからでもピンクに染まっててミヤマキリシマが群落していると確認できる。九重連山は今が見頃のようだ。
転じて、この丘の頂上付近から左に見える「ミヤマキリシマ群落地」、ほとんど花はなく、こちらの見頃は過ぎている模様…(焦)
いやいや…まだ先にもう一箇所群落地がある…そこに期待しよう…
丘を越えると公園ちっくな場所に到着。避難小屋や炊事施設、トイレや水場などがある。キャンプ場なのかな…。
道脇のベンチには個々に吸い殻入れが完備されており、タバコを吸う私はここで休憩を余儀なくされた。
この先から道端にチラホラとミヤマキリシマが生息しているが、花はほとんどなし…。
せっかく来たのに、やっぱり遅かったのか…と、ちょっと凹み気味に先に進む。
分岐に到着する。ここからまっすぐ進むと万年山山頂なのだが、ここからだとすぐに着いちゃうので、今回のルートは鼻ぐり経由の遠回りコースを計画した。ということでこの分岐を「鼻ぐり・花ばたけ」の方向へ進む。
ここからは未舗装道路だが、道幅もあって林道って感じの道で歩きやすい。
当初下りが続くこの道路は万年山の北側を通る林道である。
途中にいくつか「林道」という看板とともに脇道が現れるが、ルートは真っ直ぐの「鼻ぐり・花ばたけ」の方向だ。
登りもあるが、ほとんどが下りが多いので、大変もったいないのだが諦めて進もう。
ほとんど空が遮られた道をひたすら歩くことになるので寂しさは否めないが、道端に咲くキレイな花や、さっきから頭の周りをブンブン回っているウザい虫たちに励まされながら歩き続ける。
そうこうしているうちに空が開けてきて、ミヤマキリシマ群落地いわゆる「花ばたけ」に到着する。
ここの群落地は群落範囲が広く、時期が時期ならとても雄大でキレイな場所だ…
が、時期を逸している本日は花がほとんど咲いていない…(悲)。
ついていないと言えばそれまでだが、できればホント、満開を見てみたかったな…(泣)
それでも全く咲いていないわけでもないので、一応ミヤマキリシマを楽しんでみる。
群落地を通り抜ける途中、まだ6月初旬だというのにセミの鳴き声が…(驚)
あまりの早さに驚きだが、やっぱりこの鳴き声を聞くと暑さが倍増してしまうじゃないか…(汗)
花ばたけを過ぎると、また森のトンネルとなる。
しばらく進むと舗装された林道と出合う。この林道を右へ進もう。
道端の彼方此方に赤色のヤマツツジが咲いている。
赤いヤマツツジと白いコガクウツギのコントラストもいいな。
木苺の群落も現れた。ひとつ拝借して食べてみたら酸っぱかった(汗)
舗装道路をひたすら進むとゲートが現れた。
反対側の登山口って感じかな…しかしコチラからの方が「花ばたけ」には近いから、ミヤマキリシマを見にくるならコチラ側からがいいみたいだ。
ゲートを越えたところに「万年山山頂まで2.9km」の看板あり。ここから万年山山頂を目指して進むのだが…とりあえず休憩しよう。小腹が空いたし…(空)
さあ、ここからはいよいよ山道となる。
が、木の階段でほどよく整備されているので遊歩道と呼んでもいいのかもしれないな…
ちょっとキツめの勾配の階段を登りきると尾根に取次ぐ。
ここを右に少し進むと展望所がある。
雲がかかっているが、眺めは良い。
鞍岳や八方ヶ岳を確認できた。雲で分かりにくいが南に阿蘇山も確認。
それにしても一面緑一色でキレイな景色だ(癒)
キレイな景色に癒されたら元の道に戻って尾根道を進む。
細い登山道、やっと登山らしくなってきたぞっ(嬉)
道はやや登りとなっており、いつもの登山道に比べてもそれほどの勾配でもないのだが、如何せん今までの道があまりに歩きやすくなだらかだったために…けっこうキツいな…(汗)
と、そんな私の心の叫びが通じたのか、しばらく進むと道がなだらかになってきた(楽)
周りには花も咲いており、気持ちのいい行程である。
鼻歌も快調に道を進んでいると、開けた場所に出た。岩場となっていて、南側の奥に行けそうな道もある。
いかにも「寄ってみてください」感がハンパないので、誘われてみることにする。
岩を登って南側の岩場に出てみると、やっぱり展望所だった。
あいにく雲がかかって見えなかったが、天気が良ければいい眺めなのだろうね。
この先も左右にヤマツツジやミヤマキリシマが咲く道で、満開ではないが、なんとか鑑賞できる程度は咲いているので気持ちよい登山道だ。
道もなだらかに続くので安心して花を鑑賞しながら進もう。
しばらく進むと、道は森の中になったり空が開けたり…の繰り返しとなり、ツツジの花は少なくなってくる。
そんな道をただひたすらに突き進むと…
とうとう万年山山頂に到着~w
ただし、山頂は平らな場所のちょっと高いところにあるので「登頂した~っ」ていう達成感はほとんどないので過度の期待は禁物だ。
山頂で大休止…と思ったが、もっと先があるような気がするので、もう少し先に行ってみよう。
方向は「宝泉寺温泉」の表示に進む。
コチラの道はマイナーらしく、道はハッキリしているのだが、熊笹が生い茂っており、尚且つその丈がけっこうな高さがあるためにウザい…(苦)
万年山の先っちょには展望所でもあるのかと思い、3~400mほど進んでみたが…何もなさそう…だ(汗)
あまり先に進むと戻るのが大変になるため、ここらで引き返そう。
骨折り損の草臥れを儲けた私は、今一度、万年山の山頂部分へ戻ってきた。
ということでやっぱりここで大休止をするっ
まずは昼食としよう。
本日のメニューは…
ざるそば(おいなりさん入り)、デザートは豆大福とカフェラテだ。
でゎ♪ いただきま~すw
食事を済ませて、デザートの豆大福に手をかけた時、後ろの方から人の声が聞こえてきた。
ほぅ…こんな時期に私以外にも万年山に登ってくる人がいるんだな…と振り返ってみると…
わっ!!
初老の方々の超団体さんっ(汗)
あっという間に山頂を占領、彼方此方でワイワイガヤガヤとお弁当タイムとなってしまった。
幸いにも私が座っていたベンチは端の方だったので大丈夫なのだが、ザックの中身を広げているし、まだデザート食べてないので…とりあえず近くの人たちに会釈して、まだ居座ることにした。
と、前に広がる風景が、時間が経つと雲も少しずつ晴れてきて、遠くの山々も見えるようになってきた。
せっかくなので風景を楽しもう。
目の前にデンっと見えるのが湧蓋山で、その左に広がってるのが九重連山だ。
阿蘇外輪の奥に阿蘇山、その奥に見えるのは俵山と冠ヶ岳で、ちょっと右にちょこんと頭が見えるのは鞍岳だろう。
西の方向にレーダ塔が建ってるのは釈迦ヶ岳でその左が御前岳だね。
こうして見ると、なかなかいい眺めだなぁ~♪
雲がなかったらもっと遠くまで見えるし、もっとたくさんの山が見えたんだろうな(残)
まぁ、さっきより良くなったからヨシとしよう。
さて、そろそろ周りの雰囲気に居た堪れなくなってきたので、下山することにしよう。
準備して、彼方此方に散らばる団体さんに挨拶しながら下山道に進む。
下りの道を進むと、北の方向が見渡せるベンチ完備の休憩所があり、そこにはまたもや吸い殻入れが完備されている。
さっきは他の登山客に遠慮して我慢していたタバコをここで吸いながら北の方向の眺めを楽しもう。
…とはいえ、北方向は雲に覆われていてほとんど山などは見えない。朝には見えていた由布岳も雲に隠れて確認できず…。
タバコを吸い終わると下り道を進む。
この道は、直接万年山山頂に登ってこれる道なので、整備されすぎている遊歩道である。
迷う心配など皆無で、階段と道は完全にコンクリートで固まっているために滑る心配もないだろう。あえて言うなら、丸い石の上に乗ると足首がグニャっといきそうなので注意しよう…くらいかな(笑)
そんな安全な遊歩道を安心して下っていると、あっという間に最初の分岐に到着した。
ここからは元来た道を戻る行程だ。
ほとんど散歩状態で戻っていると、普段着の初老の夫婦とすれ違った。
聞くとミヤマキリシマを見に来たそうだ。
あまり咲いていませんよ…という情報を与えてよいものかどうか判断しかねたので、とりあえず「あと1kmほど先です。頑張ってください」とだけ伝えたが…やっぱり言えばよかったかな…(悔)
そんな後悔に苛まれつつも舗装道路を下り続け…駐車場に戻って今回の山旅終了~♪
お疲れ様でした~w
今回登った万年山は、登山口からの距離も短いため、距離を稼ぐためには私の通った遠回りルートがオススメだ。
とはいえ、その標高差は200mほどしかなく、果して登山と呼べるかどうか…。
周回すれば距離は11km近くあるので、トレッキングと思えばいいかも知れない。
ミヤマキリシマ狙いでいくならば5月がいいだろう。他の山よりちょっと早めが良さそうだ。
兎にも角にも、お手軽に登れる万年山は、初心者向けのちょうどいい低山である。
迷う心配もないので気軽に行ってみていただきたい。
~今回のルート(クリックで拡大)~
<ミヤマキリシマとヤマツツジ写真展>
<今回の動植物たち>
さて、今回は思いのほか体力も使わず、早めに下山できたので余裕がある…
とはいえ、何もやることないのでサッサと帰ることにしよう…(汗)
(早朝の阿蘇山 雲海がキレイでした♪)
おわり