49:保口岳(保口岳登山口) | 山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

九州(主に熊本)の山登りやってますw
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秋の空は高く、気持ちのいい季節だ。

そんな山登り日和の爽やかな朝に向かったのは五木の手前、八代市泉村にある「保口岳」。

 

~保口岳~

熊本県八代郡泉村にある、五家荘の一角を占める山。川辺川支流の板木川と小春川に囲まれて、川で削られた山容は東西方向と南方向が急峻で、特に西の「黒ダキ」「拍子岩」と呼ばれる場所は急崖。

山頂は南北2峰に分かれていている。北峰が本峰であるが、鈍頂で、植林されているため、展望はない。

一方の南峰は普賢峯とよばれ、鬼山御前の碑がある。鬼山御前とは、屋島の合戦で源氏方の那須与一が平家方が掲げた扇の的を弓で射たという話の、扇を持っていたといわれる玉虫御前のことで、この地には、屋島の合戦後に源氏の追撃を避けて名前を鬼山御前と変えて、那須与市の一族と共同生活を送ったという伝説が残る。 

 

朝早くに熊本市内を出発。御船町から甲佐町に入り、国道443号と県道25号を使って五木村に入る。

ここから国道445号を北上して県道247号に入る。途中で橋を渡り細い道に分岐し、その細い道をズンズン登る。最後はとんでもなく悪路になるが、なんとか普通車なら登っていけそうだ。

グーグルマップでは道がなくなるが、その先も恐る恐る進んでいくと行き止まりになり、そこが駐車場で「保口岳登山口」だ。

道の途中から雲行きが怪しくなりガスもかかってきて、なんとも幸先の不安な状況であるが、とりあえず準備に取り掛かる。

準備体操と景気付けの一服が終わると…

 

いざっ!保口岳へっ!!

「保口岳登山口」の案内板の裏に続く登山道を登っていく。

まずは細い坂道の登りだ。

ここ一帯は竹林になっており、途中にある「最後の人家」までは道の脇に生活感ありありのゴミが夥しいほど落ちている。

 

最後の人家の横を通り過ぎる。

びっくりしたのは本当に人が住んでいたことだ。

ウェブサイトでも「人家」としか書いてなかったので、まさかこんな山奥の奥に人が住んでいるとは思っていなかった。

誰ぞいらっしゃれば挨拶でもしようかと思ったが、会わなかったので黙って通らさせていただいた。

人家の脇を通り過ぎると、いよいよ本格的な登山道となる。

とはいえ、ここからも細いが歩きやすいなだらかな登り道なので、あまり気負う必要はない。

ガスが晴れて空からは太陽の光が差してきた。というよりはガスの上に出たといった方が正解かな?

 

しばらく進むと分岐に到着。

分岐といっても地図にはこの分岐はない。

本道は「保口岳110分」の看板を右に曲がって進む。ちなみにまっすぐ進むと水場があり、そこで行き止まり。

登り始めのすぐなので水が必要な人は少ないと思うが、一応覚えておこう。

 

曲がってすぐに登りが急になっている。道も湿っているので滑らないように注意して登っていく。

スズダケのトンネルの急勾配を登っていくのだが、スズダケもさることながら蜘蛛の巣もウザくて閉口する。

登りは勾配が変わることなく延々と続く。

勾配はそれほどでもないのだが、こうも続くとボディブローのように効いてくるな…(汗)

人工林に出た。

わっ!!

ヘビも出た…(汗)

見た目は…マムシ…のようだ…(焦)

マジで…もう…やめてよ…(泣)

 

人工林もひたすら登りが続く。

さっきのマムシのこともあるし、ストックを取り出して道を叩きながら進む。

 

レスキューポイントから先は林道のような道となる。

道はいいのだが、ススキが生い茂っているため、掻き分けて進むことになる。

ひたすらススキの藪漕ぎで進み続けると、やっと開けた場所に出た。

とりあえずここにて休憩。

 

ここから先はしばらくは登りとなるが、道が平坦になったところでさらにススキに道を阻まれる。

そこをなんとか掻き分けて進むと林道に出合う。

この林道は帰りに使う林道だ。

地図を確認すると、ここから見上げる尾根を登っていくようになっていたので、とりあえず取次場所を探しに「右」に進んでみた。

200mほど進んでみたが、崖ばかりで登り口らしいところはなく、林道も降りになってしまったので…

違うな…(汗)

と気づき、さっきの林道出合まで戻り、改めて林道を「左方向」に進んでみた。

すると50mほど先に分岐を発見。

う~ん…さっきの林道出合にも看板があると助かるのになぁ…

 

ここから「保口岳登山口」看板の示す方向に登りだす。

道は林道なのでとても歩きやすい。初めはススキが行く手を阻むが、すぐに開けた歩きやすくなる。

しばらく進むと、林道が少し下りとなっている箇所から登山道に入る。

道は歩きやすいが、ここも蜘蛛の巣がウザい。

最初の急坂を登りきると、そこから先はしばらく平坦な道なので楽チン。

わっ!!

またヘビに会ってしまった…(泣)

今度は…カラスヘビかな…(怖)

今回はなんでこんなにヘビと遭遇するのかな…(汗)

会いたくないのに…

 

ヘビに注意しながらも、道端に咲く花などに心を癒されつつ平坦な道を歩く。

と、だんだんと道が険しくなってきた。

岩場が多くなってきた。

ロープ場も登場、そろそろ最初の目的地となる「普賢峰」も近いようだ。

険しい岩場を登り、最後の登りを上りきると…

 

普賢峰に到着~w

 

山頂には普賢峰を示す看板と隣に可愛いお地蔵さんが祀られている。

この方が鬼山御前なのかな?

山頂からの眺望はほとんどない。

ウェブサイトではここからの眺望がいいと書いてあったが、その頃からすると周りの木々が高くなりすぎているのであろう。

木々の隙間からなんとか五木方向と山頂の西側から仰烏帽子山方向がなんとか確認できるくらいだ。

ちょっと残念な山頂では、少し休憩してから先に進むことにする。

 

北方向の急な下りを降りて、次の目的地「保口岳山頂」を目指す。

この稜線道の下りはけっこうな勾配があるので注意して進もう。

スズダケを切り開いた稜線道で、道の脇の木々も切り倒されてきて、とても歩きやすい。

最近切り開いたようで、切り口がまだ新しい。

なんか…私のために切り開いてくれたようで、ラッキーな気分だ。ありがとうw

 

コル部までの下りはロープ場なども設けてあるくらい険しい。

特に北に面しているので道も湿気っているので滑らないように注意。

ちなみに私は3~4度転けそうになったが、なんとか滑らずにコル部まで到達した。

 

コル部に着くとすぐに登りとなる。

痩せこけた稜線道だが、危険度はほとんどないので安心して進もう。

途中から岩場となる。そろそろ山頂も間近のようだ。

ここ付近の岩だが、コケだらけですぐには気づかなかったが石灰岩だ。それもちょっとキレイな岩肌である。

岩場を過ぎて最後の登りを終えると…

 

保口岳山頂に到着~w

岩場の頂上と周りはなだらかで広々としており、なんの施設もないが公園広場のような雰囲気だ。

残念ながら周りの木々で眺望はないが、岩に乗って眺めると南西方向に少しだけ仰烏帽子山を確認できる。

 

山頂には花がたくさん咲いていた。

それに空は開けているので、天気のいい本日は気持ちのいい山頂である。

 

昼食にしよう。

いつものやつ…(汗)

昼食が終わり、空をボーッと見上げて少しのんびりしてみる。

 

気持ちいいなぁ~w

 

と、さっきから飛んで回っているカナブンがシートにやってきた。

シートは滑るのでカナブンは前に進めない。ひっくり返ると起き上がれない。

黙って見ていると飽きない。

そんなカナブンと戯れつつ、保口岳山頂のひとときを楽しむ。

 

さて、下山しよう。

下山は登ってきたルートの西側にある林道を戻る。

まずは西側に伸びるなだらかな尾根を下って林道を目指す。

途中に案内表示発見。

まっすぐ進むとショートカットで右に進むと通常コースだそうだ。

林道に出るのにわざわざ遠回りする通常コースってどうなんだろう…と考えつつ足は早々とショートカット方向に進んでいた。

ちょっと勾配のキツい下りの人工林を進むとすぐに林道に出合う。

林道を左に進む。

ここからは林道ということで、道は良くて歩きやすい。

道が歩きやすい上に、お日柄もよく、林道歩きも気持ち良かったりする。

途中に景色もいい場所もあって、なかなかいいじゃないか~w

と、だらだらと進んでいると車が駐車してある。

会社名の入った車なので土木関係の車のようだ。

私の通ってきた保口からは車は登ってこれそうもなかったので、北方向から登ってきたのだろう。

それにしてもここ付近からの眺めはいいねぇw

仰烏帽子山が勇壮だ。

そんな楽チンで気持ちのいい林道を進むと、あっという間に分岐に到着した。

ここからは元の道を戻ることになる。

残念ながらススキの藪漕ぎは免れないが、朝露が乾いていたのがせめてもの救いだ。

 

登りではそうでもなかった勾配も、下りとなるとけっこうキツい。

滑らないように注意しよう。

特にスズダケのトンネルは腰もかがめなくてはいけないので体勢もキツいので腰痛の方はご用心。

 

そうこうしているうちに最後の人家に到着する。

人家の方がいらしたので挨拶する。

とてもいい方なので、会ったら挨拶しよう。

 

人家からの下りを注意しながら下り終わると…

駐車場に到着~w

本日もお疲れ様でした~w

 

今回登った保口岳は、登山口まで車で行けるかどうかが心配で躊躇し続けていたのだが、行ってみるとなんとかなるもんだ。

登山口から山頂までの距離もそれほどでもなく、道もある程度の整備と表示もあるので迷うことはあまりないと思うが、初心者のソロは危険かもしれない。特に地図読みに自信のない人は注意が必要だ。

この時期に登る場合は、暑いからといってあまり肌むき出しの格好は良くないので、インナーでもいいので長袖長ズボンで肌の露出を少なくして藪漕ぎ対策をして、なおかつゲイターを持っていればマムシ対策に付けておこう。

登山口までは遠いが、時間と距離は手軽さがあるので機会があればチャレンジしてもらいたい。

ちなみに今回の私のルートで総距離6.8km、時間は山頂まで2時間30分で下山は1時間はだった。

 

~今回のルート(クリックで拡大)~

 

 

<今回の動植物たち>

さて、今回の登山口からの車での帰り道、道路の補修工事が山登りの間にされていたのだが、その規制のためのパイロン(コーン)が明らかに軽自動車を意識した幅だったために、とても苦労して麓まで降りてきたことをご報告しておく…。

 

 

 

 

おわり