もし自分が金正恩ならどのようにして朝鮮半島を統一するかの空想はなかなか面白く、尚且つ今後の朝鮮半島情勢の予測や地政学の勉強にも役立つので述べていく。


1.まず初めにネット工作員をフル動員してアメリカにトランプ政権、韓国に親北政権を誕生させる。トランプは韓国から米軍を撤退させたがっていたし、またトランプはムン・ジェインより金正恩を信用していたらしい。


2.トランプと会談し、アメリカ本土や同盟国を攻撃しないコトと中国側につかないコトを条件に、中国の脅威が迫る台湾に米軍を移動すれば中国の抑止力となるとけしかけ、在韓米軍を韓国国内から撤退させる。実は民主化後の韓国の歴代政権は中国側に軍事機密情報を送るなどしており、アメリカも韓国に不信感を抱いており、尚且つアメリカ側にも韓国を守るメリットがあまりないらしい。


3.在韓米軍が撤退する際に韓国軍の戦時統帥権を引き渡して貰い、そのパワーを背景に韓国を掌握する。またこの際の韓国の政権がムン・ジェインのような親北政権であれば反発を抑えられる。 


4.南北間の双方の同数の代表と適当数の海外同胞代表で最高民族連邦会議を構成する。また連邦常設委員会を組織して北と南の地域政府の指導にあたらせ、連邦国家の全般的な活動を管轄

する。南北統一後の新国名は高麗民主連邦共和連邦とする。なぜならこの国名は金日成時代に朝鮮半島が連邦国家として統一した際の名称として提案されていたから。かつての高麗王朝は南の新羅と北の渤海を吸収して誕生したから、その点でも統一後の国家名称に相応しい。また高麗とは英語で朝鮮を意味するコリアの語源でもある。

5.南北合同の新首都として開城を選ぶ。なぜなら北朝鮮の領地にあるが距離的には明らかにソウルに近い為、ソウルか平壌にした場合の南北双方の住民の反発を抑えられる。またここを首都とした高麗王朝は南の新羅と北の渤海を吸収して誕生し英語で朝鮮を意味するコリアの語源となった他、南北境界線の象徴である板門店が存在する、南北共同で開発した工業団地がある、南北分断時は韓国領だったが朝鮮戦争後に北朝鮮領となった為離散者が一番多いなど南北統一の象徴的な存在たりえるから。また地理的にソウルや仁川に近い為、それらと一体化した都市開発を行える。さらに未開発の土地がかなりある為そこに1から新しい街作りを行える。ただし当初は国家元首の官邸や公邸、最高民族連邦会議や連邦常設委員会、南北双方の軍の合同司令部などあくまで南北合同の施設から建設してゆく。


6.国旗は統一旗

 

国歌はアリラン

とする。なぜならそれまでの南北合同チーム「コリア」で用いられて来たから。


7.統一後の体制は、一民族・一国家・二制度・二政府。南北どちらか一方が政治を主導するともう片方の住民が反発する為である。また韓国と北朝鮮の実情は全く違う為、それぞれの状況に適した政治を行う為。また混乱を引き起こさない為南北間の住民の移動は当面は制限する。


8.南北統一軍に関しては、中国とロシアを仮想敵とし北側の国境沿いに軍を配置する。現在の北朝鮮は実は中国をも仮想敵としている。またそもそもの話ソ連軍が朝鮮半島の北側を占領したから朝鮮半島は分断された。正規軍は近代化された南側を主力とし、特殊部隊やサイバー戦部隊、核やミサイルを扱う部隊、民兵部隊は北側を主力とする。またそれまでは徴兵の期間は北側が10年で南側が1年10ヶ月だったが、統一後はどちらも1年10ヶ月に統一する。


9.統一後の朝鮮半島は政治や軍隊の指揮は北側が主導するが、経済や財政及び文化は南側主導にする。南側の資本主義や文化は弾圧せず南北共同の物とする。あと統一通貨は南側のウォンとする。


10.北朝鮮には世界一の埋蔵量とも言われるレアメタルやイラン以上の埋蔵量とも言われる石油資源があり、南側の豊富な資金や技術を使って北側の安価で教育水準が高くストを起こさない労働力を使って採掘し加工して豊富な経済力を持つ日本や中国やロシアに輸出すれば経済大国となれる。

  


とまあこれが自分が考えた朝鮮半島統一プランだが、北朝鮮側の資料も参考にしてみた。なぜ南側主導で統一しないのかというと、歴代大統領が逮捕されたりクーデターで失脚するなど政治が不安定なのと、軍の戦時統帥権をアメリカに握られておりそれではアメリカの傀儡国家も同然だからである。また韓国は竹島を不法占拠し約40名もの日本人漁師を殺害した敵国だがどちらもアメリカとの同盟関係にある為正々堂々と敵対出来ない為、東側陣営の北側主導で統一されればそこら辺の縛りがなく敵対出来る。また北朝鮮は慰安婦問題や徴用工問題を口にするコトは無く、またキム一族は日本の映画や寿司が大好きで、さらに日本占領統治時代に作られたダムのイラストを国章とするなど


決して反日な国ではない。




とまあここまで話して来たが、最近になって北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破したり、韓国との対話を諦めて過度に強気な発言を繰り返すようになり、さらに天気予報で表示された国土の範囲から韓国を除外し(それまでの北朝鮮は自らが朝鮮半島唯一の国家だというタテマエの下韓国も自国の領域として扱っていた)、

祖国統一三大憲章記念塔という朝鮮半島統一を目指した精神を表すモニュメントも撤去した。
一方の韓国側も尹錫悦政権になって統一を諦めて北朝鮮と対決する方向に舵を切り、また韓国国内の世論にも統一を諦めるべきだという声が高まっているらしい。70年以上も分断が続いて走法の諦めがついたというコトか。双方とも、自分達の民族の分断が永久に続くコトを認めるのはどんなに辛いだろうか!?双方が統一を諦めるコトは逆にお互いを真の独立国家として認め合うコトで、それはそれで新しい時代の到来とある種の多様性とも感じられる。金正恩は能登半島地震にお悔やみの言葉を申したり金与正が日本との国交樹立に前向きな発言をするなどし、一方で韓国の尹錫悦も日韓関係改善に意欲を燃やすなど新たな時代の到来を感じさせる。その一方でアメリカのトランプ政権の下で中国の脅威から台湾や東南アジア諸国の防衛の為に在韓米軍の撤退が進められバイデン政権もそれを継承するなど朝鮮半島情勢はどのような結果に転ぶか全く解らない。

最後に、朝鮮半島の南北分断の歴史は、お互いに交わりたいのに交われない「6兆年と1夜物語」の2人の忌み子のように思えないだろうか。