イーロン・マスクの事業はビジネスとしては成功出来ても人類を救うことは出来ないと思う。

例えばテスラがいくらEVを作ったって世界中に普及させるにはまだまだ時間がかかるだろうし、仮に世界中に普及したって減らせるCO2はそんな大した量では無いと思う。そもそもEVの使う電気は火力発電で作られているからCO2を出すのは変わりないという意見もある。まあ、EV化なら同じガソリンを使用した火力発電でも熱効率の観点からCO2を6割減らせるみたいだし、実際の火力発電はLNGを多く使うからCO2減らせる割合はさらに高くなるみたいだけど。https://japan-indepth.jp/?p=55701https://japan-indepth.jp/?p=55701 

それに、今問題視されているEVの廃棄バッテリーも、各メーカーはリサイクルに取り組んでいて、テスラは92%、テスラ元幹部が設立したレッドウッドマテリアルズ社は95%の廃棄バッテリーのリサイクルに成功しているらしい。

だから世間が思っているほどEVがエコじゃないワケでもないんだけどさ。
けれども、そもそも地球温暖化自体人類の工業化によるCO2排出が原因では無く単なる自然界の気候変動が原因だという説もある。それに近い将来氷河期が訪れるという話もある。氷河期って訪れたら一瞬のうちに地球全体が寒冷下するって話だよ。それに地球が温暖化したって新たな生物が誕生するきっかけになるかも分からない。あのロシアのプーチン大統領も地球が温暖化すれば毛皮のコートを買うお金が節約出来て助かるとも言っている。だからさ、地球温暖化が一概に悪とも限らない。地球温暖化に限らず、野生の希少動物を保護しようという運動もあるけど、そうするとそれに食われる他の動物が増えて生態系のバランスが崩れるらしいし、そもそも自然界の動物より人間が家畜として飼っている動物の方が圧倒的に多いというからバカげた話である。この地球の自然界を人為的にどうにかしようとするコト自体が、人類の傲慢だと思う。かといって自分は環境保護を否定するつもりはない。かつて日本が水俣病やイタイイタイ病を克服した時のように、人間に直接害を及ぼす問題を解決するのは必要だと思う。
かつて宮崎駿は火星に住めるようにするぐらいだったらまずはサハラ砂漠に人を住めるようにしろと言ったらしい。いくら人類が火星に行けるようになったって実際には行けるのは極一部の上級国民だけだろう。極一部の上級国民が火星に行けたって我々一般庶民に何の恩恵があるって言うんだよ。まあ極一部の芸能界のアイドル達に我々一般庶民が熱狂するように、極一部の上級国民達の火星移住をテレビで眺めるのも悪くない気もするが。
テスラで作った車は何度もリコールの目に遭っており、まためいろまこと谷本真由美氏がTwitter上でテスラ幹部が自動車の安全性を無視した発言をしていたと言ってたから、環境問題以前に人の命を預かるモノを作る姿勢としてそれはどうなのかと思う。イーロンは家庭生活もムチャクチャで会社経営においても一時の気分で社員をリストラしている。人類を救う前にまずは目の前の人達を救えって話だよ。
イーロンのような天才達は、本当に人類を救いたいなら、貧困問題とか地方の過疎化、年金問題や介護問題など我々一般庶民に直結する問題の解決に力を注いで欲しいな。まあ、スペースXの打ち上げたスターリンクとかいう衛星通信は、今回のロシア・ウクライナ戦争で通信インフラが壊れた地域で役に立ったみたいだから、イーロンのビジネスが我々一般庶民の生活に全く直結しないワケじゃないんだろうけどさ。
あと、テスラの時価総額が自動車業界で世界一となり、それ以外の全ての大手自動車メーカーの時価総額を足したより高いとかいうらしいけどさ。それって将来物凄く販売台数を伸ばすんじゃないかという期待値とそれによってCO2が削減され地球温暖化が収まるだろうという期待値であって、現在のテスラの販売台数はトヨタとかホンダなどの既存の大手自動車メーカーには遠く及ばない。EVメーカーの中でさえ中国のBYDに抜かれてる。つまり何が言いたいのかと言うと、かつてスティーブ・ジョブズがスマホを発明して世界中に普及させた時のような感覚でテスラを過大評価するのは良くないと思う。テスラ車はまだスマホのように世間一般には普及していないのだから。そして前述のようにテスラのEV普及によるCO2削減で地球温暖化が収まるというコトが不可能だと分かるとその期待値である時価総額も一気に吹っ飛ぶだろう。