AIR-G’ SPECIAL PROGRAM 浜田省吾「A PLACE IN THE SUN at 渚園」
DJの方のお話が、自称省吾さん好きという割には、
かなり間違った知識が多いのが玉に瑕でしたが、
おおむねいい番組でした。
ライブ音源は2曲「J.BOY」と「明日なき世代」。
「J.BOY」はシングルCDでリリースされてるので、
実質は「明日なき世代」が「お蔵だし音源」という事になるのかな?
やっぱこの番組の肝は「岩熊信彦」さんのメッセージでしょう。
貴重な部分も多かったので、久しぶりに「文字起こし」してみました。
今から35年前です。
1988年浜田は静岡県浜名湖のほとりにある渚園っていう広大な公園で、彼にとっては3度目となる野外ライブを行いました。
入場して頂いた方は55,000人。いや~驚きました。
単独アーティストの最大級の規模だったと記憶してます。
約4時間近いコンサートで、全30曲を演奏しました。
浜田省吾の野外コンサートは83年に初めて、福岡海の中道海浜公園で「 PLACE IN THE SUN」を開催しました。
で翌年やろうとしていた会場もほぼ決まってたんですけども、NGになったっていう経緯があり、
結果「横浜スタジアム」で開催したっていう経緯があります。
まあその後、「やはり自然の中での会場がいいよね」っていう事を本人とも話しをしていまして、
全国色々会場を見て回りました。
なかなかそういう会場が少なく、たまたま87年ですね。
僕がたまたま自宅で「朝日新聞」を見てたら、
「浜名湖」の湖畔にある「渚園」っていう公園で、
バザーが開催された・・みたいなNEWSと写真が目に入って、
「え、こんな会場があるんだ」と思ってすぐ、その場で中部地区のイベンターである「SUNDAY FOLK」に電話をしまして、
「調べて欲しい」と頼んだのが最初のきっかけです。
「SUNDAY FOLK」からは「使える可能性がありますよ」みたいな返答が来たので、みびきました。
とても周りの環境も良く、湖の中に浮かんでいる島で、
広大な公園でしたから、
「やっぱりここでやろう」という結論を出した覚えがあります。
「ON THE ROAD 88」1988年のツアーは、
「ホール」「アリーナ」「ライブハウス」色々織り交ぜてツアーを組んでました。
その中に8月22日に渚園を開催したって事なんですけども、
その前のツアーの「J.BOYツアー」もそうですし、
また省吾にとってアグレッシブでエネルギッシュな時期だったと思います。
僕もエネルギッシュだったので、一緒に色んな事に挑戦し、
やった記憶があります。
35年前のコンサートですから、本当に照明が動くとか、
そういうのは一切ありません。
ただただイントレを踏んでいって、ステージセットの巾が100メートル、高さはおそらく23メートルだったと思うんですけども、
そのステージをただただ1週間かけて組んでいったというのが記憶にあります。
しかもある曲の真ん中のイントレが2つに動いていくっていう演出を考えたんですけど動かず。もう一回作り直しても動かず。
結局ぶっつけ本番で無事に動いてっていう、
本当に綱渡りの連続だったと記憶してます。
僕は浜田のライブにかけるモチベーション、エネルギーってのは、本当に凄いなって、あの時思いました。
やっぱり55,000人に対してこれだけのステージが演れる、必ずや日本のトップのトップになるような、
アーティストになるだろうなと感動した覚えがあります。
当時ビデオで収録するって事も考えたんですけど、
ゆくゆくの事を考えた時に、
「フィルムで残した方がいいんじゃないか」っていう話になり、
16㎜フィルムで収録しました。
16㎜フィルムってのは、
1ロール12分弱しか収録出来ないんですよ。
12分が終わったらまたロールを付け替えて、
また収録を始めるっていう作業がくるんですけど、
結果莫大な時間と労力を要するので、
全曲を収録する事は出来ないんですね。
だから全30曲演奏したんですけど、
その内の20曲くらいを収録したと思います。
私の方で、映像スタッフにこの曲を収録して欲しいと伝えたと思います。
今思えばもっと昼間の明るい時に、
例えば「ラストショー」とか、
そういう曲を収録しておけば良かったな~とつくづく思っています。
渚園の映像は、「ON THE ROAD” FILMS”」で数曲、
「The Last Weekend」で数曲しか世に出てないんですけど、
全貌がわかるものは全く存在してなかったんですね。
本当にコンサートに来ていただいた方しか、
あのコンサートを知るよしが無かったという事もあります。
2017年に「Journey of a Songwriter ツアー」を収録したものを映画化したんですよね。
その映画化がきっかけとなって、好評を得たし、
凄く喜んで頂いたと思っていたら、
「そういえば渚園の映像って、全く世に出ていないよね」と監督の板屋くんと話をしていて、
「もしかしたら今の技術だったら、4Kデジタルリマスターすると、凄くいいものが出来るかもしれないよね。」
・・みたいな話をしたのがきっかけです。
だから2017年の「Journey of a Songwriter」の映画化が
一つきっかけになっています。
本来であれば2021年に公開をするって事で準備を進めていて会場も劇場もおさえてたんですけど、
結果コロナになり、2021年・22年と2年続けて延期をした次第です。
ようやく今年2023年に公開すると決めました。
足かけ6年ですかね。6年かかってしまったという事です。
でもそれに見合うような作品になったと思っています。
という事で35年前の映像ですが、
4Kデジタルリマスターを施した事で、
まるで昨年のライブ会場に居るような映像作品に仕上がっていると思います。
当時を知る方はもちろん、新しい世代の方にも浜田省吾っていうアーティストを思う存分感じて頂ける作品になってると思います。
5月5日から、
北海道から沖縄まで全国86館の映画館で上映いたします。
浜田本人も凄く楽しみにしていますし、
ぜひぜひ皆様と会場でお会いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
「AIR-G' FM北海道」では、4月に有料先行上映会もあるそうで、もしかしたら他の地方でも同様のイベントがあるかもしれませんね。
公開が待ちきれません。