11thシングルA面。アルバム「HOME BOUND」収録。
ちょうど沢田研二さんの「TOKIO」が流行ってた時で、
僕だったらどういう風に東京を歌うかって考えて作った曲なんですけど。
それである評論家が「非常にダサイ。被害妄想なんじゃないか」というような事を・・・。
まあ常にそういう事を言われ続けてるんだけど(笑)、
誰かと同じ視点でものを見るんだったら、僕は居なくてもいいわけだから。(省吾さん談)
アルバムの中で(作詞に)一番時間がかかった曲だという。
スタジオに居る時以外は、ずっとアパートの部屋か、
プールサイドで詩を書いてるという昼夜逆になった生活、
「東京」の「プールサイド 寝そべる金持ち・・・」という一説は、
そんな中で生まれたものだった。
「東京」が完成し須藤晃のところに持って行った時、
省吾は初めて「路地裏」を越える詩が出来たような気がする」と感想を述べていた。
(田家秀樹著 陽のあたる場所 浜田省吾ストーリーより)
「独りぼっちのハイウェイ」で、
「東京 時にはやさしい都会(まち)さ」と唄った「東京」の面影は、
ここには微塵もない。
評論家に「被害妄想」とまで言われた絶望的な歌詞は、
発表当時より、現在の方がリアリティがある気がする。
しかし、やっぱり「ディスコ」→「クラブ」への変更は違和感がある。
公式YouTubeで公開されている「武道館2022」の「東京」の映像には、
敢えてこの曲のリードをj自分で弾く町支さんのギターが観れる。
オリジナルの「Steve Lukather」のプレイにいくらでも寄せようと、
当時かなり練習したんだろうなと思うと感慨深い。