はまだしよ~ご事典 その190 DARKNESS IN THE HEART(少年の夏) | ANOTHER SCRAPS ~浜田省吾さんの事 家族の事 思いつくままのブログ~

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ヤフーブログが終了という事でこちらに引っ越してきました。
浜田省吾さんの話題がメインですが、
好きな事を勝手に書き連ねているブログです。
こちらでもよろしくお願いいたします。

アルバム「FATHER’S SON」収録。

「路地裏の少年」が初めて父の息子なんだということを意識して、
少年でなくなったんだと思う。
大人になったんじゃないかと。
(アルバム自己解説より)

同アルバムの冒頭を飾る「BLOOD LINE」からの3部作は、まさに圧巻の一言だが、
そのトリを務める名曲。

たとえば、僕には“FATHER’S SON”と歌いながら、息子もいないし、娘もいない。
未来について悲観的でね、
子供っていうのは作らないほうがいいんじゃないかと思ったりとか、
そこまでカッコよくなくても、子供ができると不自由だよな、
とかそういうことでまあ、いなかったわけなんだけど、
でも、人間っていうのは次の世代で、たとえ世の中が終るとしても、
脈々と“伝えていく”作業っていうのが、
その本質というか自然なものなんじゃないかな、
というような気が最近はしてるんですよね。
父を亡くして以来、そんな気がする。
生まれてくることはやっぱり喜びだっていうかね。
人生は、生を受けるということは、とにかく幸福なんだって。
なんか、達観したみたいで嫌なんだけど
“生まれてきてよかったなあ”っていう感じは最近ありますね。
でも、それと同じくらいその、アメリカと日本との関係とか、“日本のロック”とか、
そんなことはどうだっていいんだよっていう投げやりな気持ちもある。
一日に一度は、すベてを終りにしてしまいたい、
という衝動にからまれることもある。
“心の中にある暗がり”というかね、そういうものがあるのも確か。
たぶん、これは言葉にしちゃうと、すごくキザになるんだろうけど、
誰もが感じてることなんじゃないかな。
(省吾談)

初めて聴いた時はかなり衝撃を受けた。
だって、「ON THE ROAD」つまりツアーを否定してる内容の曲だったから。
「思い出す病室で~おれの顔 彼に似てる」の部分などは、
前の年に父親を亡くしてる省吾にとって、これ以上リアルな歌詞はないと思うが、
もともとの歌詞は、父親を亡くす女の子の話だったそうで、
余りに生々しくなりすぎたので、自分の事に変えたそうである。

映像作品「ON THE ROAD” FILMS”」でのどこか寂しげな表情が印象的だが、
アルバム発売時のツアー「ON THE ROAD 88」では(少なくとも秋田では)演っていない。
最近では「ON THE ROAD 2005」での「日替わり曲」披露が懐かしい。

ところで、「少年の夏」というサブタイトルの意味なのだが、
色々推測してみたが、どうも思いつかない。
これが父親の事で、夏は原爆が投下された季節なのかと考えてもみたが、
その時のお父様は既に結婚してたので、
「少年」というにはちょっと無理がある気がする。

根っからの「お父さんっ子」だった省吾が少年時代、父親の実家に戻った時に、
瀬戸内海で、一緒に日が暮れるまで泳いで遊んだ季節。
そう捉えるのが一番自然なのかもしれない。

「FATHER’S SON」という言葉が歌詞にあるのはこの曲だけ。
今更だけどこれは「親と子」でなく、「父と息子」の歌なんだよね。