アルバム「HOME BOUND」収録。
発売当時から根強い人気を持つバラード曲。
「ON THE ROAD” FILMS”」の渚園の映像で、
この曲を歌いながらステージをかけ降りるシーンが印象深い。
「丘の上」とは上流階級の象徴なんだろう。
目線こそ違うものの、「いつかもうすぐ」と重なるイメージがある。
発売当時は、「リアリティが無い」などと叩かれた事もあったようだが、
なかなかどうして、この心理描写の切なさは、
省吾本人の「経験談」なのでは無いかと錯覚してしまう程である。
「愛はお金では買えない」というテーマは、
形を変えて「MONEY」という楽曲にも引き継がれている気もする。
間奏のピアノは、ニッキー・ホプキンス。
彼がモーツアルトが好きだって言ってたから、
「クラッシックっぽく、バロックっぽく弾いてくださいよ。
BEATLESの『IN MY LIFE』の間奏とかあるじゃないですか」
って言ったら、
「『IN MY LIFE』って何だ?」みたいな。(笑)
そして彼のアイディアで、テープの回転を遅くして
ウェルツアーと生ピアノを重ねて録音して。
ちょっと回転を速くしたら、チェンバロの様な不思議な音になったんです。
(省吾談)
印象的なイントロも、ニッキー氏の作だそうだ。
彼がコード進行を見ながら、ほんやりと弾いてたというフレーズを、
気に入った省吾がそのまま採用したという話だが、
あのイントロを外しては、
この曲は成り立たないとまで思う名フレーズだ。