崖っぷちで、漸く勝利を掴みましたね。

ヤストの安堵の表情に、心からお疲れ様と言いたいです。ヤストだけではなく、ダイヤ、エリソン、シン、ケント、コウタ・・・結局、今日出た選手全員にお疲れ様と、みんなそれぞれのやるべきことを最後まで手を抜かずにやり通してくれたことに感謝です。

 

開幕戦の湘南戦でヤストが年イチのゴラッソなゴールで幕を開けた時にはこのゴールが今年のフロンターレの強さの現われと思ったのですが、今日のソウタの切り込みからGKとDFの間に入れたボールのポストへの跳ね返りに詰めていたヤストが流し込んだゴールこそがフロンターレの強さだと、自らの勘違いに気付きました(笑)。

 

やっぱりフロンターレの強さというのは、あの選手と選手の距離感、相手を仕留めてボールを奪った途端に何人もの選手が前に走るあのかたちなんだと、そして、これをやるにはセーフティーに構えるのではなく、どんどん前に出ていき、出て言った以上はボールは相手に絶対に渡さない、もし奪われたらその場で取り返すくらいの自信と気迫をもって相手を圧倒する、これがフロンターレのサッカーなんだなぁと思いました。

 

いや、もう勝ってくれただけでも今日は満足しなければならない状況だったのに、多摩川クラシコ勝利、ホーム初勝利、クリーンシートでの勝利、3得点以上奪っての勝利と色々なおまけが付いてきて本当に気分上々です。

この2週間、フロンターレらしさを取り戻すことを目指してチームをもう一度ゼロから建て直すという作業をチームは続けてきたと思うのですが、負ければそこに迷いが生じるのではないかということが、リーグ優勝出来るかどうかなんかよりも心配でした。

 

この点については、前日のオニさんの囲み取材をまとめたサッカー批評の記事が分かり易いのですが、フロンターレらしさとか目指すものは何かという質問に対してオニさんはこう答えています。

 

『・・・現代サッカーでは形や体の強さ、アスリート能力とか、そういうものが求められていますけれども、そこだけではないサッカーのもう一つの魅力だったりとか、選手個人、個人のプレー・顔が見えるサッカーをしなきゃいけない・・・もしかしたらトレンドとは少し、逆行とは言いませんけども、違うかもしれないけれども、それを打ち勝っていく、それぐらいの気持ちでやっていく・・・』

『今はサッカー関しても情報社会だと思う・・・・ただ、自分たちがそういうものに振り回されるのではなくて、やっぱり自分たちの信じた道というか、それでやっぱりいろんなものを切り開いていく。』

『・・・・当然、勝負事ですので、最後はどんな形でも泥臭くでもやっぱり勝利を目指すと。自分たちがやりたいことをやってれば負けてもいいとかそういうことではなくて、“勝負の世界”で生きている以上はやっぱりそこを目指す・・・・』

『本来フロンターレに入った時は、基準が高くて入っていくのが大変だなっていうのがフロンターレらしさって言ったら変ですけれども・・・・今までOKでもちょっと要求を高くするというか、質の幅をもっと狭くする・・・・・』

 

つまり、選手の特徴がよりピッチで生きることが、観る人の楽しさにつながり、更にはプレーしている選手自身がサッカーを楽しんでいるサッカーが、フロンターレらしいサッカーであるとオニさんは言っていて、それが現代サッカーのトレンドとは違って、時代に逆行することになっても、それさえも打ち勝っていく覚悟でサッカーをやっていくとまで言っている訳です。

 

翻って、今日のゲームを観た時にこの言葉は実現されたのか?

少なくとも私には選手一人一人が、自分たちの個性を発揮し、このオニさんの言葉通りのサッカーを実現できたと思っています。颯太の切り込みからの鋭いクロス、エリソンの強さと献身性、ダイヤ、ケント、攻撃陣だけではなく、守備陣もソンリョン、ジェジエウ、コウタと、それぞれの特徴を活かしたプレーでピッチを駆け巡っていたと思います。

← 特に、今日のコウタは〇コウタな日だったと思います。やっぱり若いということはまだ固まっていないということなので、良い時と悪い時とがハッキリしますね。磐田戦のときは✖コウタでしたが、今日のコウタは代表級の出来でした✋

 

なので、状況的には兎に角どんな形でも勝つことが求められていたのですが、それ以上の結果を残したと思っています。

但し、これも次のマリノス戦、町田戦と勝ち続けてこそ、本当に意味を持つことになると思うので、水曜日のゲームが今から気になります。

← マルちゃんが帰ってくるので前線は変わるでしょうが、最終ラインはGKも含めて固定することが出来るのでしょうか・・・勝った時に限ってゆっくり喜ぶ暇もないとはトホホです。

 

でも、まあ今日は先ずこの勝利の余韻に浸りましょう

 

 

では、また。

 

 

*記事の中で引用したサッカー批評の記事