日経平均の8月の数値は以下の通り:
始値 33,292
高値 33,488 ( 1日)... 前月高値の33,762からは下落
安値 31,275 ( 18日)... 前月安値の31,791からは下落
終値 32,619 ... 前月終値比 ▲1.7%
6月〜8月の日足は以下の通り。
4月以来上昇していた日経平均は、6月の米FOMCを受け
上昇を止め、7月に入ると緩やかな下降トレンドに入った模様で、
8月もこのトレンドを継続。
この間の市場の最大の関心事は;
① 米FRBが6月に見送った利上げを、7月に再開するか?
そして、それをその次の 9月以降も継続するか?
→ 6月FOMCの時点ではFOMC参加者の多くが
年内に 2回以上の利上げを予想。
→ 7月FOMCでは予想通り 0.25%の利上げが実行され、
9月は据え置きとの見方が広がった。
だが 8月に入って平均時給の上昇や生産者物価指数の
上昇などを受けて利上げ継続への警戒感が高まった。
→ 8月25日のジャクソンホールでのパウエル議長の
講演を受けて「再度利上げはあるかもだが、終わりは
近い」との見方が広がり、警戒が緩んだ。
→ 並行して8月下旬に発表された米経済指標も概ね
利上げ継続への警戒を緩める内容だった。
② 10年国債利回りの動き。
→ 7月20日頃から上昇トレンドに。
→ 8月1日にFitchが米国債の格付を「AAA」から
「AA+」に格下げし、利回り上昇に拍車がかかった。
→ 23日の米購買担当者景況指数発表を受けFRBの
利上げ継続への警戒が緩み、国債利回りは下落に転じた。
→ 過去3ヶ月の推移は下図の通り;
③ 世界の景気先行きは?
→ 米国の経済指標は、良い場合は利上げ継続への
警戒から株価の下げ要因となる事が多いが、
時々は上げ要因となる事もあり、少し複雑。
→ 米国以外では中国の景気動向が注目された。
8月中旬までは悪い経済指標が続出し、加えて
恒大経営破綻問題の再燃などが悪材料となったが、
30日発表の製造業購買担当者景況指数は
予想を上回り、好材料となった。
上記の様な要因や比較的良好だった企業決算などを受け、
日経平均は概ね上述の緩い下降トレンドに乗りつつ
上下に動き、8月を終えた。
日経平均の月足チャートは以下の通り:
長期の緩やかな上昇トレンド(緑線)のレンジの中での
上下を継続しているように見える。
さて、今後の動きはどうなるか?
次のFOMCは9月19〜20日です。
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