ほとんどの人は子どものころ、自分には他人の気持ちを傷つける力があると教えられてきた。


実際、自分の言動が原因で他人が気分を害することもときどきあったので、この教えが正しいと思うようになった。


以来、私たちはこの思い違いのためにずっと過ちを繰り返してきたようである。


自分の言動に対して、他人が気を悪くすることがあるのは事実である。

しかし、それはその人の習慣であったり癖だったりするだけかもしれない。


もし自分の言動に他人が気を悪くする力があるなら、周囲の人は全員が気を悪くしなければならないはずだが、そんなことにはならない。


意図的に他人を怒らせたり、不愉快な思いをさせたりするのでないかぎり、その人の反応に責任を負う義務はない。


自分の感情に責任を負うだけでも十分たいへんなことなのだから、他人の感情に対してまで不要な重荷を背負う必要はない。



自分の感情は自分の責任。

他人の感情は他人の責任。