下記はこれまで採集したジュラ紀の巻貝化石のまとめ(抜粋)です。

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左下にもあります。

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大きめな断片化石

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密集化石

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この巻貝は不明ですね。形的にメラノイデスでもビビパルスでもないように感じます。おそらく別の種類でしょう。

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殻口が見えています。

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これはメラノイデスではなくビビパルスかと思われる巻貝、タニシの仲間です。

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これもビビパルス?とても小さいです。

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比較的綺麗に残ってます。

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これは珍しく白い殻が残ってるかな?
他のメラノイデスとは違く、海生巻貝のツリテラかもしれません。

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↓クリーニング後
こちらはビビパルスだと思われます。

採集地はジュラ紀前期の岩室層ですが、前から言っている通り巻貝化石自体の報告がない地層なんです。なので同定出来ないことからメラノイデスやビビパルスに似ていると言っても腹足類の未定種という事になります。
産出した巻貝を見るとタイプが違うものと種類が違うものが何種類かあるのが分かりました!

またメラノイデスはカワニナの仲間です。

カワニナは蛍のエサとして有名で川や水路だけでなく、河口付近の砂や泥の中にもすんでいるそうです。
この岩室層も河口付近の三角州(デルタ)で堆積したと言われてるので2億年前もカワニナやタニシの仲間が沢山生息していたと思われます。
なのに巻貝化石の報告がないのは何かおかしいですね。でも納得といえば納得なんですよ。何故かというと、岩室の化石が発見されてから70年以上経ちますが文献等で貝化石を産出する有名な場所2箇所からの採集ではなく、化石自体が産出するか分からない曖昧な場所での採集だからです。そしてほぼすべてが転石です。かなり風化もしてて含む化石の保存も悪いです。
今まで知られていた有名な産地ではなく取り残されていた産地なんです。新産地みたいな感じです。
また最も貝化石が産出した地点の1箇所は既に人為的改変により消滅しています。もう1箇所は残っていますがエオミオドンが中心でバケベリア等もほぼ無く、岩石の質も巻貝が産出した場所とではかなり違うものになっています。文献によれば炭酸石灰葉層と言われるものだそうです。
いろいろ書きましたがアマチュアの方がだいぶ昔に上記とは違う巻貝を採取してるのを見たことがあるので岩室層から巻貝が少なからず何種類か産出するのを知っている方は居たのでしょうね。もう岩室層が研究される事は無いのかもしれませんが巻貝が新産出したように、また新たな発見があることを期待しています。出来れば自分が発見したいですが…(>_<)

今回は長くなりましたね。
ではまた、