【2023年7月17日...出雲】
朝早く起きて、船通山に向かった。
船通山に登るのは2回目...。
30歳・・・25年前に一度、登っている。その時は、まだ殆ど目覚めていなかったので、単なる登山でしかなかったが...、今日はどうなるだろう、と思いながら、登山口に...。
登山口で車を停めて、Tシャツ一枚になり、登山道を歩いていく...。
かなり身体が重い...。今日も真夏日になると思って、朝早くから登り始めたが、すでに陽射しは強く、大粒の汗がししたり落ちる...。
身体が重い...。
中腹辺りで、「枯れ枝」を杖代わりにする...。
身体に重みがのしかかり、足を引きずるようにゆっくりと進む。
これは・・・、この重みは、自分の身体の重みではない・・・背中に草薙剣(霊剣)を背負っているからだ。
地面から引っ張られる重力の重みに加えて、背中に背負っている霊剣(草薙剣)の...重力をはるかに超えた重みが圧し掛かっている...。
この重みは・・・「この霊剣が、これまでの長い年月の間に、地球がひたすらに引き受けてきた『人類のカルマ(業)』の重みを、一心に背負っている...、そんな重み」である。
...そう思いながら、しばらく進むと、・・・息が切れ、動けなくなった。
その場でしゃがみ込んで息を整える...。
もう、いいのではないか。
このまま下山しても誰も何も言わないし、
誰かに見られているわけでもないし、
このまま引き返して楽になろう...。
そういった「諦めの思い」が自分の中に蔓延る...。
でも・・・ダメだ。神様とのお約束だ...。
天照大御神との、素戔嗚尊との、ヤマトタケルとの、源義経との、・・・そして、何よりも「天の神様(宇宙最高神)」と「サナンダ様」に誓った『私の役目』...、それを果たさないといけない!!
自分の魂が、この役目を求め・・・、
今もなお、地球が、この私の身体を生かしてくれている・・・。
その御恩に報いなければいけない...。
呼吸を整え、水分を補修した後、再び登り始めた。アブと戦いながら、誰もいない山道を登っていった。
やっとのことで山頂に辿りついたときには、身体の重さに草の上に崩れ落ちた。
仰向けになって、天を見つめる...。
独りでに言葉が湧いてくる...。
「天の神様、サナンダ様、わたしをこの場所に導いていただき、後押しをいただき、ありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます...。私に関係するすべての御霊様・・・感謝します...。」
お日さまは執拗に照り付ける...。
暑い、そして、カラダが重い...。
山頂には、先に登られた登山者が一人居られ、身体を休めていた。
私は、その登山者に会釈した。この方が下山の途に就くまで、草薙剣の奉還をしばらく待った。
山頂には夏の風がそよぎ、時折、首筋を撫でる...。とても心地いい...。
空には本来の青さが宿り、お日さまの光に染まっている。
トンビが翼を拡げたまま旋回を重ね、上昇気流に乗っかって、優雅な風を楽しんでいた...。
船通山、山頂...。
素戔嗚尊を祀った小さな祠に礼をして、その鳥居の前に跪いて、今日ここに足を運ぶことのできた御礼と目的を述べる...。
剣を龍神様に返還
(スサノオが降り立った地で、天叢雲の剣出現の地)
「天の神様、サナンダ様、私の魂の親様...、わたしをこの場所に導いていただき、お力を貸していただき、ありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます...。
私は、かつて、素戔嗚尊としてこの世に生まれ、その後にもヤマトタケルとして、源義経として、生まれ、いずれの世においても「草薙剣」に関わってまいりました。この剣は、古い地球...サラスの象徴であり、戦いと殺戮を繰り返してきた人類を表しています。
人類は、剣で世を治めようとして始まり・・・、武力から地位、名誉、肩書き、そして、・・・貨幣...と、形を変えてなお、「権力」で世を平常化しようとしてきました。その権力の礎となり、象徴となった「この剣」を元の場所へ、あるべき場所へ、お返しせねばと思い至り、・・・今生の私が、ここ「船通山」に足を運ばせて頂きました。
これまでの「生」においても、多くの見えざる方々が、事あるごとに私に霊感を送り、気付きのヒントを差し示していただいたにも関わらず、私は何も気付かず、・・・今生を向かえてました。私の目覚めが足りなくて、たいへん遅くなりましたことお許しください。
この剣・・・草薙剣を龍神様にお返ししたいと存じます。
龍神様...、ここに奉還致しますので、どうかお納めください。」
私は、背中から霊剣を下ろし、両手のひらで支え、差し出した...。
右側から少し風が吹き、私の頬を撫でる...。
そして、
風の勢いを増したかと思うと、
両てのひらに載せた霊剣の重みが消え、
それまで感じていた霊剣の波動も無くなった...。
同時に、少し身体が宙に浮いたかのように軽くなり、風が止んだ。
「龍神様、こんなにも長い間、この霊剣をお借りし、その間のご無礼、申し訳ありませんでした。...また、お納めくださり、感謝します、感謝します、感謝します。
天の神様、サナンダ様、私の魂の親様...、今日のお役目を果たせましたこと、お力を貸していただき、ありがとうございました、ありがとうございました、ありがとうございました...。」
清々しい気持ちになり、来た道を戻る。身体が軽い...、ホントに軽い!!
足早に、登山道を駆け降りて、登るときの2倍以上の速さで下山した。
次回へ続く