「江戸橋通り商店街」という通りがある。

巣鴨の大塚寄り、山手線にかかる「江戸橋」から、南東に伸びている。

数百メートル。けっこう長い。

ここは、落ち着いた感じでまだしっかり機能している、昭和の商店街だ。

 

「江戸橋」から歩く。

 

「KOKUYO」と「三菱ボールペン」の看板を掲げる文房具店。

看板は、煤けていない。更新され続けている。

 

「ファーマシー EDOBASHI」。薬店でありたばこ屋。

サトちゃんの首振り人形もある。

旧いけど、きちんと手入れされている。

 

「日立チェーンストール」「パナソニック」の看板を出した家電店。

パナソニック(ナショナル)、東芝、日立の電気屋さんは、商店街には必ずあった。

ここも看板は新しくしっかり機能しているようだ。

 

「魚武」。商店街の定番、魚屋だ。

さびれていない。いまもしっかり賑わっている感じだ。

 

「新保寝具店」。ふとんやも商店街にはかならずあった。

「打ち直し」ののぼりがはためていている。いまも現役なのだ。

 

クリーニング店。

たぶんいま風にリニューアルしている。

ということは後継ぎがきちんと引き継いでいるのだろう。

 

喫茶店。

むかしのままの「純喫茶」ではなく、いまに合わせて衣替えしている感じだ。

ウインドウ越しに若いお客さんの姿もみえる。

 

「リカーショップ きよむら」。酒屋さん。

酒店は免許商売ということもあり、生き残っている商店街の店の代表格だ。

 

「魚留」。魚屋は2軒目だ。タフだ。

 

「千石ひろば みやはら丸」。

この地域の寄り合い所。ミニ催事、イベントの場であり、食事も出す。

 

「伊勢五」。

国の登録無形文化財の大きな米屋だ。

江戸時代から続いていて、この地域のランドマーク的存在といってもいい。

 

ここは「千石」とう地域になる。

中山道の「せん」、小石川の石からとっている。

もとは徳川一ツ橋家がもつ緑地だった。

静かな住宅地。戸建てが多くマンションは少ない。

都心部近くで、これほど昭和の象徴である業種別小売店が

きちんと機能しながら生き残っているのも珍しい。