そのビジネスマンは、

カフェに入り、席に着くなり、

パソコンを開けて、オンラインにして、

画面の向こうの相手に向かって話し始める。

イヤホンをして、相手の声が外に漏れないようにしている。

声は、次第に、時として大声になり、英語が響き渡る。

 

カフェでのリモートワークで発せられる声は、

だいたい迷惑な音量になる。

 

リモートワークで盛んに発声している人は、

よく行くカフェ、数軒だけでみても、

たびたび見かける。

常連がいる。

 

わたしだったら、そういう人とは話はしない。

カフェにはいろいろな目的をもった人が集まる。

なのにそれが意識されない、もしくはそのことが感じられない人は、

それだけで、ビジネス相手として×だ。

 

カフェでリモートワークをするなら、

映像でなく文字や画像のやりとりにするか

映像であっても、発言はなし、簡単な身振り手振り(ボディランゲージ)で抑える。

また、そのミーティングにリーダー役がいるなら、

参加者にそうルールづけすべきだ。

 

こんな2025年の調査結果がある。

・カフェで仕事をしている人を見たことがある 94.4%

・カフェで仕事をしている人の迷惑な行為は

 ・リモート会議の声 49.8%

 ・長時間の滞在 31.6%

 ・広い席の占有 10.8%

調査をみても、

みんなが迷惑をしていること、

それだけ無神経な人が多いということ、

を示している。

 

説教話になってしまうが。※齢のせいだな。

紀元前に整理され、日本に伝わり、武士道の基にもなっている儒教。

儒教は「五常」を基本としている。

「仁」。人を思いやる。

「義」。利欲にとらわれずなすべきことをする。

「礼」。「仁」を行動とする。

「智」。道理をよく知る。

「信」。友情、真実、約束、誠実。

ちなみに「里見八犬伝」の「仁義礼智忠信孝悌」はこれが元ネタだ。

 

隠退して、街をぶらくようになって。

カフェでのリモートミーティングに限らず、

昨今の個人主義的な行動の氾濫には

どうも日本人の強みだった「礼」の希薄化を感じる。

こう言うと「ウヨク」「ホシュ」…そう言われかねないが。

謙虚に、おおいに、外国、異文明・異文化、他人に、学びながら、

日本人の強みは捨てないでほしい。