これからは高みからも東京を眺めてゆく。

展望スポットだ。

できるだけ無料の施設でいく。

 

王子にある「北とぴあ」に行った。

「ほくとぴあ」と読む。

北区区役所の施設で、イベントホール、会議室、オフィスがはいっていて、

17階に展望室がある。

北と南が眺められる。

 

南向きの展望室からは、東京都心部が一望できる。

都心の高層ビルが遠くにのぞめる。

眼下には、京浜東北線の王子駅があり、

隣接して飛鳥山公園がみえる。

 

王子は紙のまち。

ここに、日本で最初の洋紙工場が建てられた。

「王子製紙」である。

現在は、分割され、王子ホールディングスおよび日本製紙となっている。

 

「紙のまち王子」は、JR王子駅の前にある記念碑と、

隣接する飛鳥山公園の上にある「紙の博物館」に象徴されている。

飛鳥山公園は桜の名所としても知られている。

江戸時代、徳川吉宗がここに限って花見酒を許可したため、

(吉宗は質素倹約をすすめ、上野の山の花見も飲酒は禁止している)

桜の時期は江戸周辺では屈指の人気スポットだったらしい。

 

JR王子駅の脇から日本最短のケーブルカーが飛鳥山にのぼる様子がうかがえる。

山の上の公園には、紙の博物館、北区博物館、渋沢資料館&庭園、がある。

 

500の会社と、50人の子供をつくった渋沢栄一はここに屋敷を構えていた。

話はずっこけるが、もうけた子は50人とも100人とも言われている。

ほんとうなら。一夫一婦制の近代においては図抜けた好色家といえる。

そかな彼が1万円の顔に選ばれたのは、

子供をつくらなくなった日本人への隠れたメッセージなのかもしれない。