文京区春日の交差点から春日通りを西へ、小石川台地をのぼってゆくと、

左手に米粉を主原料としたベーカリーがある。

「biossa」という。

グルテンを含む小麦を使わない「グルテンフリー」のベーカリーだ。

グルテンは人にアレルギー反応を起こす。

 

食物アレルギー。

むかしよりよく聞くようになった。

家族、縁者にいる方は、そういう環境にない人よりはよく知っているだろう。

特定の食物を摂ると、皮膚が赤くなったり、蕁麻疹が出たり、唇や舌がむくんだり、

呼吸困難を起こしたり、下痢したり、嘔吐したり、などを起こす。

ひどいと、「アナフィラキシーショック」と言って命にかかわる。

 

娘が海藻に反応があり、息子が食物ではないが猫アレルギー、

あらたに縁者になった娘の義母が小麦アレルギーであることがわかり、

周囲にアレルギー症の人たちが増えてきた観がある。

 

人と会う時。贈り物をするとき。

以前より。気を付けるようになった。

 

食物アレルギーに限って言うと、日本人3,882名の調査では、主原因は、

鶏卵に38.3%、牛乳に15.9%、小麦に8%が、アレルギー反応があることがわかった。

小麦アレルギーは、日本と韓国に限っての特徴らしい。

欧米ではピーナッツが主原因で、日本・韓国以外のアジアでは小麦アレルギーは少ない。

 

鶏卵と牛乳は、むかしからアレルギーの存在がよく言われてきたが。

近年は、小麦アレルギーの関心が高まっている。

ネットで「グルテンフリー」を検索すると、たくさんの展開例が見られる。

 

アレルギーは過剰な免疫反応のこと。

最近では「嫌い」「苦手」といった感情表現としても使われている。

豊かな世の中になるということは、

人が「アレルギー」を増やしていくということなのかもしれない。