久々の35度に届かない猛暑日だった。
湯島に行くために、東大の構内を通ったら、
みんみんぜみの声に取り囲まれた。
うれしかった。
猛暑でせみが鳴かなくなったなかで、ついに、聞けた。
浜松にてた頃は聞けなかったみんみんぜみの鳴き声に包まれることができた。
あぶらぜみ、くまぜみ、みんみんぜみ。
もっといるが、せみの主力ラインナップというとこうなるはず。
だが。あぶらぜみはどこでも泣いているが、
くまぜみは、とき、ところによってあまり聞けない。
みんみんぜみに至っては、西日本では聞けないのでは。
すくなくとも浜松では聞けず、聞いた、つかまえたやつはヒーローとされた。
みんみんぜみは、平地の公園より、森林とかうっそうとした傾斜地によくいて、
桜の木が好み、とも聞く。
東大本郷キャンパスは森林のようであり、桜の木もたくさん植わっている。
むかしは、夏休みはせみとりだった。
いまは。
そもそも虫取り網を持っている子供、売っている店、に出会わなくなった。
暑さが危険の域に達してしまい、蝉が暑すぎて鳴かなくなるとともに、
子供もせみとりに出かけにくくなってしまった。
でも、子供は是非せみとりを体験してほしい。
生の生き物を、間近に見る、手に触る、おしっこをかけられる、あの細い肢につかまれ結構痛い思いをする...
大人になったらできなくなる、貴重な体験の、絶好の機会だからだ。
行くなら午前6時7時だ。