隠退して街を歩きはじめてあらためて気づいた。
お稲荷さんだらけなんだ、東京の街は。
日本で最も多い神様で、神社として32000あるらしい。
敷地内にポツンとある屋敷神のお稲荷さんを含めると、
その数は膨大過ぎて数えきれないらしい。
家の近くのお稲荷さんを挙げてみる。
これは二丁目の三河稲荷。600年の歴史があるとか。
これは五丁目の火伏稲荷。
江戸全体、江戸城天守閣も焼き払った明暦の大火の火元の近くにある。
これは一丁目の金毘羅稲荷。
一丁目はもと松平高松藩邸だったせいで金毘羅さん東京分社があり、その脇に立つ。
本場讃岐うどんを食べさせてくれるうどん屋「麵通団」も横に。
お稲荷さんというと、狐を想うが、狐の神様を指しているわけではないようだ。
狐は、神様の使いであったり、または神の化身であったり。
では、何の神様なのか。
それは、豊作を祈る農耕の神だったり、災いを防ぐ神だったり、先祖だったり。
でも。結構怖い。
目が吊り上がり、口が大きな狐だからか。
日本特有の神のあり方として、八百万の神がある。
日本は自然が神なのだ。
お稲荷さんは、その典型と考えていいだろう。