「備蓄米」を見たことがない。
政府の米蔵から大量に放出され、大騒ぎになっているのに。
近所のスーパーを巡った。
まず「サミット」。
2kg、4kg、5kgのブレンド米、銘柄米が並び、品切れも目立つ。
備蓄米はない。一番安いのはブレンド米の「パールライスのお米」5kg3480円。
つづいて「ライフ」。
ここは銘柄米の2kgの品揃えに力を入れているようだ。
一人住まいの人が多いし。
ここも備蓄米はない。
最安値はブレンド米の「akafuji」5kg3580円。
そして「まいばすけっと」。イオンの首都圏だけの都市型ミニスーパー。
ここははやくからカリフォルニア米が主体のブレンド米を売り出していた。
最低価格はカリフォルニア産カルロース米の「かろやか」4kg2680円。
アメリカ産国産ブレンド米の「二穂の匠」4kg2780円。
近所では最安値だ。イオンならではのしつらえ。
いずれももうすぐなくなりそうだ。
備蓄米はない。
それから「ドンキホーテ」。
メインは安い「カリフォルニアカルロース米」4kg2890円。
それから4200円台の国産ブレンド米4kg・5kgが並ぶ。
備蓄米はない。
さいごに「マルエツ」。
2kg・4kgの銘柄米・ブレンド米が主体。
一番安いのはブレンド米「みのりの粒」5kg3480円。
実際の米売場を見てみて、
備蓄米のあるなしよりも、選択肢の多さを実感した。
評論家、専門家の方々からは相手にされないかもしれないが、
もしもの時(安全保障)のための最低限の措置だけは講じて置いて、
あとは放っておいていいのではないか。
市場競争、「市場原理」に委ねる、ということだ。
国内が不作で価格が上がれば、
競争者たちは、産地直接契約とか海外調達とか代替品開発とかして、
おいしくてやすいものを揃えて、差別化を図る。
国内が豊作で価格が下がれば、
競争者たちは、研究所や産地と組んで、
もっと付加価値の高いものを開発して、差別化を図る。
これだけ成熟しているのだからお客さまもお客さま接点(競争者)も。
放っておけば自然にそうなるのではないか。
日本の文化、くらしぶりは米食とともに成り立っているのだし。
「全コストの負担者」という言葉がある。
消費者のことだ。
わたしの師匠の水口健次の言葉だ。彼はドラッカーからとったと言っていた。
消費者と、消費者接点、の願望・事実に任せ、
それに細かく対応し、改善し続けていけばいいのではないか。
とっくにそういう時代になっているのではないか。
「先生」「指導者」になりたい人がまだまだ多すぎる。