新宿駅東口から山手線のガードをくぐる。

小さな飲食店が密集した「思い出横丁」がある。

人がすれ違うのもままならない狭い路地をゆく。

行き交うのはすべて外国人だ。しかも欧米系ばかり。

カウンターしかない店ばかりだが、

昼間から外国人で満席だ。

 

60代のわたしたちはここを「しょんべん横丁」と呼んでいた。

70年代。よく来た。立ち寄るのは日本人だけだった。

北新宿にアパートを借りていた18歳のわたしは、

ここの立ち食いそば屋で毎日のようにかき揚げそばを食べていた。

その店。いまもある。椅子は無かったが、当時は。