70年代。

北新宿のアパートの一室、窓際にラジオを置いて、

高層ビルを眺めながら、よく聴いていた。

「ニキニキニキニキ 二木の菓子 菓子現金問屋 二木の菓子」

林家こん平が、毎日毎日、何度も何度も叫んでいた。

 

アメ横の二木の菓子には、いまも、よく行く。

これだ。

店内にはいる。大きな菓子屋だ。

他所では売っていないせんべい、あられ、和菓子、洋菓子がいっぱい。

柿の種だけでもこれだけある。

日本中の各地域の菓子メーカーの商品ばかりだ。

もうあまり見かけなくなったレトロ商品もある。

たとえばこのサクマドロップ。

二木の菓子オリジナル商品もある。

たとえばこれはフィナンシェ12個入り1000円。

あちこちに手描きPOPが掲出されているのもこの店の特徴のひとつだ。

 

ただ、お客さんが、半分以上は、アジアの訪日観光客だ。

小さな子供、ファミリーもいるが、みんなアジアの人たち。

そして、のこりが、日本のじいさん、ばあさん。

アジアのお客さんたちは、みんな、カゴいっぱいにお菓子を入れて、

レジに並ぶ。

何台もあるレジはいつも行列。