我が家がある文京区の本郷は、中国人が増えた。

コロナまではそうではなかった。

昨年から、急に増えた。

 

そして。変わってきた。

 

怒られるかもしれないが、

中国人は、

大きな声、ケンカ腰、外脚、人目をはばからず、道を譲らず、謝らず、

赤青黄のたいへん人目をひく、もしくは非常に地味な、ファッション、だった。

いまでも繁華街ではそういう姿をよく見かけるが、

いま、本郷にいる中国人は、そうではなくなってきた。

 

そもそも、本郷は、文人たちのまち、東京大学のまちで、

日本人にとっては魅力的な価値を持っているだろうが、

中国人の観光スポットとは思えない。

そんなまちに、キャリーケースを持たない中国人たちがたくさん歩いている。

東大の赤門・正門の前にいるのは、中国人ばかり。

東大のあたりだけではない本郷の住宅地の中にも、

中国人は普通にたくさん歩いている。

会話を聞かない限り中国人とはわからないファミリーやカップルとして。

本郷の不動産屋さんの前で、物件を探す中国人を、頻繁に見るようになった。

交差点で信号を待つ主婦たちみんなが中国人だったりもする。

中国語の看板の事業所が増え、戸建て住宅も中国名の表札も増えてきた。

宅配業者さんが、一棟すべて中国人のマンションもある、と教えてくれた。

 

本郷にいる中国人は、そこで生活している人たち、

もしくは、移住先として物件を捜し歩いている人たちなのだ。

 

2024年の調査結果によると、

東京23区で外国人の割合が高いのは、

新宿区、豊島区、荒川区で、

タワーマンション住まいが多いようだ。

過去5年間の外国人増加率が高いのは、

中央区、文京区、千代田区の都心部だ。

住環境、教育環境を求める中国人の増加が影響している。

 

世界の情勢を考えると、そういう中国人は、おそらくもっと増えるだろう。

 

中国人が大きな声でケンカ腰のコミュニケーションをするのは、

中国語の発音のせい、と聞いているが、

本郷にいる中国人は、そのコミュニケーションが少ない。

もちろんなかにはそういう人もいるが。

きのうも。

交差点でわたしのうしろに中国人主婦が3人いて、

ひとりが人差し指で相手の胸をつきたて大声で激しくまくしたてていた。

のこりの2人は静かで、ひとりはわたしに向かって、

ごめんなさいと言いたげに頭を下げていた。

中国人も、本郷に住む時間の長さの違いなのか、

そのファションセンスとともに、

その心、生活習慣・態度も、日本人化してきていると思われる。

 

孔子は、紀元前552年に生まれ、仁(人間愛)と礼(規範)に基づく理想社会の実現を説いた。

始皇帝は、紀元前246年に、中国全土を統一し、国家機能を確立した。

日本はまだ、自然の産物を追って野山を駆け巡っていた時代に。

中国は奥深い。