お茶の水橋につづいて、すぐ東隣にある聖橋(ひじりばし)を渡る。

 

聖橋 学問メッカに 映え渡り

 

アーチ型の聖橋の東向こうには秋葉原電気街が広がる。

お茶の水橋から聖橋を眺めるとこうなる。

現在は、お茶ノ水橋と聖橋の間にあるJR御茶ノ水駅が改築中だ。

 

聖橋は、神田川の上に本郷通りを渡すために1927年(昭和2年)に架けられた。

下部が放物線を描いているアーチ橋。

山田守、成瀬勝武という人が設計し、土木学会選奨土木遺産に認定されている。

神田川をゆく船から見上げた時に最も美しく見えるようにデザインされているという。

聖橋の名前は公募で決まった。橋の北側に湯島聖堂、南側にニコライ堂があるからだ。

湯島聖堂の北隣には江戸の総鎮守「神田明神」もある。

 

これが湯島聖堂。

江戸時代は昌平坂学問所であり、現在の東京大学につながる。

このあたりはまさに日本の学問のメッカで、

隣に元の東京師範学校が建てられ、東京教育大学、筑波大学と名前を変え、

同じ文京区の茗荷谷や茨城県の筑波に所在する。

現在、この地には東京医科歯科大学が建ち、隣には順天堂大学がある。

東京女子師範学校もここにあったが、同じく茗荷谷に移転し、

誕生地の名前を残してお茶の水女子大学と名乗っている。

これが神田明神。

これがニコライ堂。正式名は東京復活大聖堂

そのデザインと名前からか、よくロシア正教会の教会に間違えられるが、

そうではない。ここの鐘の音は駿河台の名物になっている。

 

聖橋には、絵描きさんや、「撮り鉄」と呼ばれる人たちが、いつもたくさんいる。

このように、中央線、総武線、地下鉄丸ノ内線が交わるほかにはない場所のためだ。