2024年4月4日木曜日。

曇りなのか、晴れなのか...よくわからない天気になっている。

毎年、この時期は、こんな感じのようだ。

気象予報士さんによると。

 

健康と節約の生活を楽しむ「千円道楽」シリーズの桜巡りをつづける。

きょうは、上野公園と並ぶ〝桜のメッカ〟〝横綱〟といえる

「千鳥ヶ淵」に行ってきた。

本郷から歩いて往復2時間半、12500歩の距離だ。

健康と節約のため電車やクルマは使わない。

 

千鳥淵 英国大使館 ありがとう

 

九段の坂をのぼる。

左に北の丸・田安門、武道館が見える。

桜が一気に開花した。先日通ったときはほとんど咲いていなかったのに。

「千鳥ヶ淵」が見えてきた。

濠端の「千鳥ヶ淵緑道」は桜色に染まっている。

平日の午前だがすごい人だ。

日本人より外国人のほうが多いかもしれない。

濠に沿ってのびる「千鳥ヶ淵緑道」の入り口。右にはインド大使館。

「千鳥ヶ淵」の桜の様子は毎日頻繁にテレビで映されているので、

この〝王道〟をはずれて歩く。

 

まず、靖国通りを挟んで向かいにある「靖国神社」に寄る。

「靖国」にはガナルカナルで戦死したわたしの爺さんも祀られている。

ここの花見がいいのは、通路がゆったり広いので混むことがなく、

ベンチもたくさんあってゆっくりできることだ。

千鳥ヶ淵の人混みにはいったらこうはいかない。

 

靖国神社から、半蔵門方向にのびる内堀通りをのぞむ。

千鳥ヶ淵の一本西側の通りだ。二松学舎大学やイタリア会館がある。

ここも桜並木が並ぶ。一本違うだけなのにほとんど人が歩いていない。

市ヶ谷、新宿方面にのびる靖国通りをのぞむ。右に靖国神社。

ここも桜並木がつづいている。

 

二松学舎、イタリア会館を通り過ぎ、

「千鳥側緑道」の英国大使館側、平川門からの内堀通りと合流するところ、

まで歩いてゆく。

合流点から先は、左の皇居側は「半蔵濠」になる。

そこから先の濠端も、「半蔵門」に至るまで、「千鳥ヶ淵」と呼ばれている。

ちょうど英国大使館の前にあたる。

人混みを避けたければ、ここから半蔵門までの「千鳥ヶ淵」のほうがおすすめだ。

こんな感じだ。まあ人は多いが...。

 

そのまま歩いて半蔵門まで行って、内堀通りを渡って、

番町側、つまり英国大使館、に沿って引っ返してゆく。

まず、公園がある。近年できたばかり。「国営半蔵門公園」という。

ここは座れるところがいっぱいあって、人が少なくて、休憩にぴったり。

この「半蔵門公園」から「英国大使館」がつづくが、

その前に桜並木がある。大使館の前はずっと桜だ。

歩いてゆくと旧さがなんともいい感じの英国大使館正門が出てくる。

正門のあとも桜並木がつづく。それにしても人がまばらでいい。

 

そこからすぐのところに...。

幕末から明治時代に日本に駐在した英国外交官アーネスト・サトウが登場してくる。

一本の桜を背景に、案内が建てられている。

知らなかった。

歩いてきた、北の丸から、靖国神社周辺、千鳥ヶ淵、は、

まさに日本を代表する〝桜ランド〟だったわけだが、

その起源は、英国大使館、アーネスト・サトウにあったのだ。

アーネスト・サトウのいた英国大使館が、この地にはじめて桜を植えたのだ。

 

ありがとう。英国大使館、アーネスト・サトウ。

 

いきなり主人公のジャック・モーガンが英国大使館の前の千鳥ヶ淵で射殺される。

高村薫「リヴィエラを撃て」の導入部だ。

桜の話からは大きく飛んでしまったが、

ここに来ると、すさまじく書き込まれたこの小説を思い出してしまう。わたしは。