2024年3月29日。昨晩から降っていた雨は、午後にはあがった。

外に出る。もわっ。あったかい。

歩いているうちに汗が出てきた。

袖をまくった。

「像めぐり」の17回目。

白山通りから1~2本はずれた住宅街の細い道を北西へと行き、

千石で借りていた「横山秀夫」を返し、

そこから不忍通りに曲がって不忍の池まで歩いてゆく。

不忍池は、晴れて人が出ていた。

たくさんのボートが水面に浮かんでいる。

 

不忍で 鑑真頑固 風を受け

 

ここに鑑真の像があることは、あまり知られていない。

2022年、小池百合子、在日中国大使立会いのもとに、

中国美術館の呉為山館長作のこの像が設置された。

鑑真といえば日本史の教科書や井上靖「天平の甍」で知られる名僧だ。

 

ネットにはこうある。

1200年余り前、中国唐代の高僧・鑑真和上は日本への渡航を試み、

5回にわたる失敗などの苦難を乗り越え、6回目にようやく成功した。

日本に着いたのは西暦735年。

鑑真和上は日本で仏教を広め、さらに唐招提寺の建立に尽力、

また唐の文化を日本に普及させ、日本の医学、建築、芸術などの発展に大きく貢献。

 

この鑑真は、こう言うと失礼だろうが...、どこかマンガチック。

わたしはそう思う。いい意味で。

教科書で見る鑑真より、顔のえらがはっていて、頑固そうだ。

なによりも、衣服の裾が風を受け開いていて、躍動感を感じる。

いい感じだ。スケッチした。下手で伝わらないが。

 

おまけをひとつ。

桜の名所として知られる上野公園、不忍池も、まだ桜が咲いていない。

が...、開化した木もあり、外国人の人だかりができていた。

気温が上がるこの2~3日で、一気に開花していくだろう。