2024年3月17日。晴れ。

空はすこし霞んでいる。気温は20度を超えた。

「江戸城めぐり」の第7回「北詰橋門」、第8回「富士見櫓」、

さらに第9回「二の丸雑木林」を、一緒に伝える。

 

天守なく 富士見櫓で 天下見る

 

本郷から水道橋を通って南下すると、江戸城平河門に突き当たる。

そこを西に曲がり、追い越してゆく皇居ランナーを横目に歩いてゆくと、

「北詰橋門」に着く。

竹橋から千鳥が淵に抜ける道にある天守台北側と北の丸方面をつなぐ小さな城門だ。

しかし、ウィキペディアによると、

この門を入るとすぐ正面に江戸城天守閣があるため、

この門は江戸城北側の守りの最重要地点だったようだ。

だからか、この北詰橋は橋の片方を跳ね上げて渡れなく出来る「跳ね橋」である。

珍しい。江戸城ではここだけ。現在は固定されているが。

 

門をくぐり、天守跡を通って、本丸跡の端を南へ進んで行き止まりに、

「富士見櫓」がある。

鉄砲や弓矢を放ち、それらの武器庫としても機能した砦、としては大きい。

地方の小城ほどのサイズだ。

天守閣と同じように、本郷から出火した「明暦の大火」で、焼失したようだが、

富士見櫓は再建された。

以来、天守閣の代わりのように扱われたらしい。

ここから、富士山だけでなく、天下を見渡していたのだ。

 

本丸跡の南端を通り、大手門へと降りてゆき、

大手門の手前から左にはいると、二の丸公園がある。

そこには「二の丸雑木林」が広がっている。

昭和天皇の意向で武蔵野の多様な木々が植えられたようだ。

「城」から「自然の野」に移った感がある。

 

江戸城=皇居は、いろいろな顔を持っている。飽きない。