2023年10月17日。浜松へのお土産にと、築地に行ってきた。

 

築地みて 新陳代謝 肝命ず

 

「市場」の時間外といえる午後3時だったとはいえ、ショックだった。

店の多くがシャッターを閉じていた。

開いてたのは「すじざんまい」と「築地寿司清」と、あと数店の鮮魚店ぐらい。

中央卸売市場が豊洲に移転してもう数年。

何もしないとここまでになってしまうとは。

豊洲移転の頃に店を閉めた練物の名店「佃權」のシャッターに、

8年前の「店を閉じました」の貼り紙がまだ貼ったままなのが、すごく印象的で...。

 

 

すぐとなりに、

いつも外国人でいっぱいで、このときはちょうど和光がディズニーコラボを展開していた「銀座」があり、

日本中から年輩者が集まってくる「歌舞伎座」があり、

その姿がエキセントリックで日本人の気持ちも刺激する「築地本願寺」があり、

それに、おなじ下町でも、浅草、アメ横、秋葉原の3Aは、外国人だらけで、大盛況なのに。

 

「売り上げは移転前の2018年と比べ1割ほど。行政の時短営業の協力金や家賃補助などがなければ店を閉じていた」

「売り上げはコロナ禍の20年以降は豊洲移転前の8割減。店が続いているのが不思議なくらいだ」

ネットに出ているいまも築地で働く人たちの声だ。

 

佃煮、練物を、浜松への土産にと思っていたが、「築地」は土産からはずことにした。

ずごく、すごく、残念!

 

「新陳代謝」。

すべての生き物、すべての街、すべての国に共通する生き残っていくための基本原理なのだ。

そのことをあらためて肝に銘じた一日になってしまった。