ことしはビールをあまり飲まなかった。
八月もおわる暑い暑い日。きょうはビールを飲もうと思っていた。
そこへ仕事でお世話になった方から電話がきて、
まえから話していたサツポロライオン銀座七丁目店で一杯やろうということになった。
すばらしい偶然の産物。
銀座きた サッポロライオン 浸ってこ
ジョッキもち 塩えんどうで 杯かさね
まだ4時50分というのに、
サツポロライオン銀座七丁目店の入口で並ぶことになった。
大盛況だ。
壁の年季の入った絵画、レンガ造りでそくくすみ方が歴史を感じさせる太い柱と天井、
やっぱり、ここは特別だ。
日本最古のビアホールなのだ。
この雰囲気を味わうだけで来た甲斐がある。
お客さんは、ひとり客もいれば、ニ三人で杯を交わす客もいる。
どちらかというと年配の人が多いようだが、若い人も、外国人も、いる。
小さめの丸テーブルで、膝附合うように座る。
決してゆったりとはしていない。
豊富なウェイター、ウェイトレスがしょっちゅう行き交い、せわしない。
でも、それがいい。この店内装飾とあっていて、独特な風景を演出している。
黒ラベルのジョツキで、エビスをタンプラーで、
塩えんどう豆、五島のアジフライ、にしんのマリネ、ごぼう揚げを、つまんで...
杯がすすみ、話が弾む。
こんどはカミさんを連れてくるか。



