7月15日土曜日。気温は30度くらいだが蒸す。
休日は空いている大手町方面、天皇皇后ご成婚を祝して作られた和田倉公園に向かった。
涼をもとめて。ネットの「涼を感じる東京おすすめ〇〇選」を信じて。
いつもそうだが、なんの工夫もなく、そのときの感情をそのまま吐露した五七五を載せる。
涼もとめ 和田倉来たが 噴水未だ
和田倉は 噴水よりも 江戸城址
「涼を感じる」はずが、噴水が未だ出ておらず、
我が家から50分以上かけて歩いてきたせいもありムシムシ不快感は
治まるどころか強まってしまった。
このあたりは30年以上前だが仕事でよく来ていた。
ときどき通ってはいるのだが、懐かしい。
御茶ノ水から歩いてきて旧気象庁前から撮った写真でちょっと解説。
いちばん手前は東京消防庁。これは30年前のまま。
そのうしろに左斜め奥に道なりに大きな三井物産本店のビルがある。
いまは「ootemachi1」と一体になった大きな建物になっていて、
「祟り」で有名な「平将門の首塚」を抱き込むように建っている。
以前も触れたが、30年前、まわりのオフィスの人たちは祟りを怖れて椅子にお札を貼っていた。
おそらく、いまでもそうなのではないか...。
そのうしろにちらりと見えているのが「大手町ビル」?? 30年前は三和銀行本店だった記憶が。
その奥に「ENEOSビル」。これも新しい。
わたしは、ここにあった旧いビルに来ていた。
海に囲まれた日本の遠洋漁業はかつては日本経済をけん引役のひとつだった。が、
世界中の国々の間で200海里(370km)以内に立ち入って漁をしてはならない
という取り決めが交わされ、日本の遠洋漁業は衰退していった。
ここの旧いビルには、世界の七つの海で「暴れ」まわった日本の遠洋漁業のトップ企業がはいっていた。
わたしは、そこから仕事をいただいていた。
そのむこうには「パレスホテル」がみえる。
30年前はこんなに巨大ではなかった。
和田倉公園に涼の願いは叶えられなかったが、
そのまわりには魅了された。
これは和田倉公園の脇から皇居を眺めた風景だ。
いちばん右の手前が「二重橋櫓」、真ん中が「桔梗門」、左が「富士見櫓」。
江戸城址だ。メディアで頻繁に取り上げられる皇居風景だ。
やっぱりここがいちばん皇居らしい、江戸城らしい。
そして翻って真反対の東側をみる。
東京駅舎だ。まさにここが東京の「メインストリート」という感じだ。
和田倉公園を東京駅側の入口から見る。
和田倉門橋が、江戸時代の面影を残して掛かっている。
そのむこうの石垣も、江戸時代のままのものようで、ここに「和田倉門」がかかっていたようだ。
和田倉公園は、涼の代わりに、ここでしか味わえない江戸時代への想いを湧かせてくれた。
ありがとう。




