長屋のように隙間なく連なる小さな事業所と町家と、新しいマンションと、外国人もよく泊まるらしい小さなホテル...

そんなとりあわせの街の、御徒町の東の、台東町、小島町に、今回はたちどまる。

 

一句。

 

令和世に 昭和の遺物 活きる台東 

 

まず目立つのは、すき間なく建てられた長屋式の小さな事業所の連なりだ。

その間間には新しいマンションもたくさん建っていて、

昭和と平成と令和が共存しているような、そのアンバランスさがこの街の特徴に感じる。

昭和の名残のふるい小学校は、昭和のままではなく、活かされて、

新たに平成の名前がついた小学校だったり...

「台東デザイナーズビレッジ」という、日用品のデザイナーたちの起業の場に進化していたりする。

 

ふるい町家もちゃんとある。

が、その間間にこじんまりしたホテルが複数建っている。

しかもそのホテルには外国人が泊まっていたりする。

これらの、日本人にもわからないような町場のホテルは、きっと外国人のガイドブックには紹介されているのだろう。

 

ここ台東、小島は、昭和の遺物たちが、新しい魅力をまとって、活かされている街、そんな感じがする。

これもなんともアンバランスな雰囲気がいい。

 

昭和のふるい建物が多いこのあたりの象徴として「佐竹商店街」がある。

すこしまえは、テレビドラマにもよくつかわれていたそうだ。

しかし、いまは...、多くの店がシャッターをおろしている。

時間、日を限っての営業が多いのだろうが、明らかに営業していない店も多い。

アーケードの屋根から垂れ下がった「日本で二番目に古い商店街」という大きな幕が、むなしい。

そんな商店街で、唯一気を吐いているのは「PBファーム」というスーパーだ。

大根1本98円は安い。が、ほかの商品はみな、まわりのスーパーの特売のほうが安い。

 

小島小学校が閉じて、代わりに新たに運営されている「台東デザナーズビレッジ」の前には「小島公園」があるが、

そこにはこういう立て看板がある。

「年中無休ラジオ体操会場」

イイ!