拙句ひとつ。
寄りやすい 神田西口 サラリーマン
これまでたちどまってきた神田の各町は、共通して歴史・ストーリーがあり、個別に特徴をもっていた。
江戸の中心で老舗も残る神田須田町、もとは侍たちが住んでいて学生たちが育てた古本屋街の神田神保町、東京大学をはじめとする日本の大学の誕生の地ともいえる神田錦町、などだ。
ここ、神田駅西の地域は、そんな物語はない。
一言でいえば、日本を代表する中小企業のサラリーマンたちの街だ。
言っとくが、日本の企業数の99%は中小企業だ。
そもそも、このJR神田駅の西の限られた地域は、「内神田」というひとつおおきな町はあるにせよ、ほかは、神田明神の氏子の町名で呼ばれている小さな町々だ。
ちょうど5月14日の神田明神氏子神輿宮入のポスターが貼ってあったので、その町をならべてみると、まえにすでにたちどまっている須田町、淡路町のほかに、鎌倉町、鍛治町、多町、司町、旭町、美土代町などがある。
飲食店は、新しいチェーン店もあるが、須田町にある有名な老舗ではないにせよ、ふるくからある飲食店も多い。
鮨のいろは鮨、そばの丸屋、うなぎのうな正、居酒屋のダルマ、などだ。
どれも、値段が高くなく、サラリーマンがぶらりと寄りやすい店たちだ。
派手な彩りの風俗店もそこそこ多い。多いということは需要もあるということだろう。





