この「たちどまるけーすけ」ブログは、湯島天神からはじめ、わたしの住む本郷台地の「たちどまる」様子をレポートしてきました。今回から、本郷台地を降ります。またのぼるかもしれませんが、この回から、台地を降りて、ひととクルマがたくさん行き交う東京の下町に「たちどまる」をしていきます。まずは、初回で「たちどまる」をした湯島天神から降りてみます。
湯島天神から本郷台地を降りるには、北側の春日通りを下る、東側の「女坂」か「男坂」を下る、があります。
「男」「女」と名前がつく坂はどこも男が急な阪、女が緩い坂です。湯島天神の場合、「坂」ではなく「階段」ですが。今回は「男坂」を降ります。急なのでいやがうえでも「たちどまる」します。左手斜面に湯島天神名物の梅をみながら。
降りると、左手に弁財天があります。そこに放生池という池があり、鯉、金魚が泳ぎ、亀がいつも甲羅干しをしています。この亀にいつも癒されています。のんびりと首を動かす亀たちに。動物のしぐさはしばしばヒトをたちどまらさせます。
そのまままっすぐ行くと、左に行くと不忍池、右に行くと神田淡路町、の大通りに出ます。そこからは、花街湯島です。
まず不忍池のほうに歩いて、春日通りを渡って、仲町通りという古からの商店街に右折します。
江戸古地図にも載っている組み紐屋「道明」、和漢の薬を揃えた老舗「守田宝丹」、老舗の酒屋「堺屋」、つげ櫛の「十三や」、うなぎ蒲焼の「伊豆栄」などなどのふるい門構えが、この63歳の男を引き寄せ、たちどまらさせます。
この湯島の料飲街は、料理屋、居酒屋、スナック、キャバレーとともに、このような江戸から明治・大正・昭和を生きてきた老舗たちが集まっている場所です。