おはようございます。立花です。

今年も月10冊・年120冊のペースで様々なジャンルの本と出逢うことができました。
毎年恒例、今年読んだ本の中から個人的なお薦めです。

理念経営2.0 恩師から薦めて頂いた本
人類超長期予測 超長期の世界を見つめる人口統計
「量子力学的」習慣術 昨年も読みましたが今年も読み返しました

聖なる予言 南米ペルーの古代文書が発見されたというくだりからはじまる
死は存在しない 田坂広志氏からのメッセージ

塞王の楯 琵琶湖を舞台にした歴史小説、映画を2本見たあとのような読後感
希望の糸 東野圭吾氏の作品、映像が浮かび引き込まれます
母ごころ 短編歴史小説 親が子を思う人間模様、情景が浮かびます

来年もジャンルを問わず、謙虚で素直な心持で
薦められた本はその場で購入し
本との出逢いを楽しみたいと思います。


さて、
先週、株式会社雨風太陽 上場報告会が
宮沢賢治の写真が大きく展示されている花巻市文化会館で開催されました。

資金調達のためではなく、仲間を集めるために、仲間とともに豊かで幸せな社会と世界を創るという
思想が込められた上場報告会でした。

日本人メジャーリーガー8人のうち、大谷翔平選手はじめ2人が岩手県花巻市出身で
岩手県下18年ぶりの上場企業が人口10万人程の花巻市から、なぜ生れるのか。
仮説として、宮沢賢治的な思想が、風土に根差していまだにあるのではないか、と前週の週報で書きました。

その答え合わせができたように思います。

登壇者の多くが、宮沢賢治の本を引用し、内3人が「農民芸術概論(宮沢賢治著)」の中の一節
「世界が全体幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」ということに触れていました。

花巻市民・岩手県人なら、誰もが読んでいる宮沢賢治の思想が脈々と受け継がれているようでした。

株式会社雨風太陽 代表取締役 高橋博之氏の所信表明演説は
『雨ニモマケズ』の冒頭の暗唱で始まりました。

雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な体を持ち
欲はなく
決していからず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしわかり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さなかやぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し※
寒さの夏はオロオロ歩き
みんなにでくのぼうと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういう者に
私はなりたい

『雨ニモマケズ』はカタカナと漢字で記載されていますが
上記はわかりやすいようにひらがなと漢字で書きました。
岩手では冒頭のこの部分を暗唱させる小学校もあるようです。

また、「宇宙飛行士はなぜ宮沢賢治を愛するのか」
というタイトルで日経新聞の記事が昨年ありました。
宇宙飛行士の野口聡一さんが宇宙航空研究開発機構(JAXA)の退職記者会見で
若者に贈る言葉として引用したのが宮沢賢治の詩の一節でした。
宇宙飛行士の毛利衛さんも初めて宇宙に行ったときに同じ詩の中の一節をノートに書き留め持参したといいます。

宮沢賢治の世界観は宇宙規模であり
「有機物・無機物を問わず、地球上のあらゆる物体と現象は
この地球と宇宙におけるその他全てのものとつながっている」と信じていたようです。

満37歳で生涯を終えた宮沢賢治は、1905年の日露戦争の勝利などを受けて国家主義・軍国主義が
高まっている時代でした。生前、宮沢賢治は全く評価されず
没後、遺稿の出版が相次ぎ急速に知名度を高めたと言われています。
本という形で思想の種を残し、後世の人々のこころの中にまた種として
脈々と残り続けています。

「世界が全体幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
宮沢賢治の思想に、時代が追いつき
花巻市・岩手県から世界へ
人の価値観、社会や地球の方向性を指示しているようです。

先週の繰り返しになりますが、宮沢賢治の思想として
日本の伝統社会が持っていた「足るを知る」「自然との共生」「和を重んじる」「こころ(こころざし)」などの
精神性が作品の根底にあります。
大谷翔平選手や同社 高橋博之代表の言動からも、それらを感じることができます。
ひとりひとりの個性を大切に、それぞれのよさを受け入れながら、包摂ある社会を目指すこと
分断や対立、格差などと対局の考え方が、岩手県民のDNAに刻まれている、と感じます。

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<式次第 株式会社雨風太陽 上場報告会>
・主賓挨拶
花巻市長 上田東一氏
遠野市長 多田一彦氏
花巻商工会議所会頭 高橋豊氏

・所信表明演説
株式会社雨風太陽 代表取締役 高橋博之氏
同社 取締役 権藤裕樹氏(元 総務省 官僚)

・生産者紹介

・岩手インパクト特区
株式会社ヘラルボニー代表取締役 松田文登氏
株式会社雨風太陽 社外取締役/
株式会社ユーグレナ 取締役代表執行役員 CEO 永田暁彦氏

・閉会の挨拶
株式会社雨風太陽 社外取締役/
小橋工業株式会社 代表取締役 小橋正次郎氏
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今年も大変お世話になりました。
当たり前は、当たり前ではなく有難い御座いことだと思っております。
一年間、本当に有難う御座いました。

心身ともに健やかに
どうぞよいお年をお迎えください。


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