突然ですが、血圧の正常値って、どうやって決められているかご存じか。
健康と思われる人を集めて、その血圧を測り、高すぎたり低すぎたりする人を上下5%除いた数値。
つまり、健康な95%の人の平均的な血圧。
それによると、健康な人でも5%の人は高血圧、あるいは低血圧により薬を処方されるのです。
これが、健康なのに薬を処方されるパターン。
もう一つ。
今度は逆で、疾患があるのに薬を処方されないパターン。
あきらかに重篤な異常があるのに、検査結果で異常が発見されないケースです。
鍼灸師なんぞやっていると、実に様々な症状を見聞きします。
そしてそれに対する医者の処方を聞きますが・・・。
やはり検査結果の数値第一ですね。
そして何も出なかったら痛み止めの薬。
治療はできないようです。
これが何を意味しているかというと。
数値で表すことが出来ない心体的異常がある。
あるいは、数値で表すことが出来る心体的異常はごく一部でしかない。
ということ。
人間のココロや身体の異常を全て数値や画像で表すのは無理があるというのは当然のことです。
「痛み」などの苦痛や感情は目視できない。
さて、何故急にそんな話になったのかというと、時事問題で、原発処理水の海上放出。
トリチウム濃度が基準値以下だから安全だと。
約30年、流し続けるらしい。
中国が猛反発しているが、それに対し日本は、科学的根拠により安全だと。
科学的根拠・・・。
トリチウムの濃度が基準値を下回っていれば安全なのか。
やはり今の科学的根拠というやつは信用できない。
専門家とやらも信用できない。
政府やマスコミを信用できないのではないのです。
そもそも人間のココロや身体について数値で測れると思っている人を信用できない。
百歩譲って血圧は良いとしよう。
「統計的にこの数値の範囲外の人は病気になりやすい」というのは、事実。
しかし過去に例がない、統計もない問題を科学的根拠と言われても信用に値しない。
西洋医学も、急速な発展を遂げてからほんの200年です。
その間さまざまな薬や手術法が出ては消えてを繰り返しています。
これをどこまで信用し、身をゆだねるか。
体調を崩したら、まず病院へ行くというのが当たり前になっている昨今。
ちょっとした問題提起でした。