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ここ数週間、新しい仕事をやる事があり、友人のお姉様にお手伝いして頂くことになりました。

 

お姉様は66才。早くに旦那様を亡くし、92才のお母様の面倒をみながら2人で暮らしていらっしゃいます。

 

何年か前まで大きなジュエリーの会社に勤めていたそうですが、今はその経歴を生かして独立、お一人でお仕事をしているとのこと。

 

「一応マンション借りて事務所とか言っちゃってるけど、1人だからね、自由に気楽にやっています」

 

と、おっしゃる。

 

人手が足りなそうな日に来て頂く事にすると、

 

「え、私でいいんですか?できるかしらぁー。素人だしー。」

と。

 

「もちろん。新しい事なのでみんな素人みたいなものです。でも、この期間は朝早いし忙しいんですけど大丈夫ですか?」

と言うと、

 

「私は嬉しいんです。よろしくお願いします」

などと言って下さり恐縮。

 

初日、白衣を渡すと

 

「えっ!白衣?私、白衣なんて恥ずかしい。割烹着かなんかで」

 

と大竹しのぶさんの様な低めで可愛くゆったりした口調の声で照れているので

 

「いえいえ、みんな同じ物なのでこれで」

 

と渡しました。

 

そして、1日数十人の人達の対応をして頂きましたが、さすが、長年ジュエリーの接客業をしていたでけあって、お品がよろしいのに超てきぱき。

でも、口調は大竹しのぶさんなので、いらした方に不快感を与えないすばらしい対応でした。

 

なにが

「私にできるかしらぁー?」

だ!

すごすぎるじゃないかい!

 

一緒に働いているいつものスタッフ皆がそう思った様でした。

 

1番忙しいと踏んでいた1週間が過ぎ、やっとこさ一区切り。

 

皆でお昼を食べている時に、

 

「お姉様、本当に助かりました。連日ありがとうございました」

 

と言うと、

 

「いやーん、とんでもないですぅ。私は予定が埋まっていないと不安になっちゃう病気なんです」

 

と言い、携帯電話のスケジュール表を開き、指でぴょっぴょっと動かしました。

 

「こうやって空いている所はぜーんぶ埋まらないのいやなの。うふふ!病気!」

 

と照れ笑いのようににっこり。

 

「ずーっと働いていたせいか、朝、デイサービスに母を送った後、行く所がないと寂しくておかしくなっちゃうから、なんにもなくても出掛けちゃうの」

と。

 

すると、いつものスタッフの1人が

言いました。

 

「私は何にもしないで家にいる方がいいなぁー化粧もめんどうだし」

 

お姉様

「それは、いつも働いているからよ。私も会社に居たときは休みが欲しいとばかり思っていたけど、いざ辞めて、いつでも自由にどうぞってなったら急にさみしくなっちゃって」

 

「ご都合付くようでしたらまた、お願いします!」

 

と言うと

 

「少しはお役にたてたのかしら。嬉しい。またぜひ呼んで」

と言って下さりました。

 

そして

 

「私の年になると定年過ぎてお墓とかみんな人生の終わり方の話するのよ。なんかねぇ、私は1人だし考えられなくてー。だから新しい事するのは新鮮で楽しいの」

 

と。

 

「まだまだこれから、って感じになるじゃない?」

 

「お姉様、すごい!」

 

「私、はじめての事ってなんか苦手。ドキドキしちゃって上手くいかないし」

と40代のアシスタントの女性。

 

「そうなんだけどー、なんかできるのって楽しいのよ」

と、お姉様。

 

あーそれが若さの秘訣ですよねぇ。

 

小さい頃は新しい体験が多いから、時間がゆっくり過ぎていって、年と共に新しい体験が減るから時間が早く過ぎて行くって言いますもんねぇ。

 

でも、はじめての事ってくたびれるから避けたくなっちゃうのもわかるー。

 

「あなた達ぐらいから人によってその感覚は年と共にどんどん差が広がるんですよ」

と。

 

そう言えば私も今回、ボスから

 

「虎白ちゃん、これ読んで、来た人に説明しといてね」

 

と言われた冊子を1週間で10回、1回1時間ぐらい、1日、約2回ずつ人前でお話しするって言うはじめての体験がありました。

 

最初

「私、人前で7分以上しゃべった事ないですけど」

と言うと

「7分?」

 

「学会発表の時。そのうち3分は質疑応答」

 

「あー、大丈夫だよ。読めばいいだけだから」

 

そうですかぁ?

じゃ、やりましょ。

 

と、引き受け、初日、1回だけ先輩がしゃべってくださったのを携帯で録音。帰りの電車で聞いて、だいたい大丈夫かな、と思い、次の日。

 

1時間を2回しゃべったら。

 

ぜんぜん大丈夫じゃないじゃん!!

 

「よていしょ・・そうしゃい・さいけつ・・予定総採血量は・」

「にゅうしゃん・さんきん・・乳酸菌飲料は・・」

 

言い慣れない言葉で噛みまくり。

学生の頃、音読嫌いじゃなかったハズなのになにこれ?って感じ。

 

これじゃ聞いてる人には伝わらなかったでしょう。

 

それに、1人で一方的にずっとしゃべるのって集中力もいるし口も疲れる。

 

これはヤバイ!と焦り、次の日から先輩の録音を聞いてよく内容を理解してチェックしチャレンジ。

 

噛み噛みしながらも9回を終えて、最後の10回目の時。

 

「同じ事を10回もやったから大分上達したかも」

 

とちょっと期待して。

携帯の録音をポケットに入れておき収録してみました。

 

そして無事その日も任務を終えて帰宅し、寝る前に思い出してイヤホンでこっそり聞いてみました。

 

「皆様おはようございます!本日は定刻にお集まり頂きましてありがとうございます」

 

え!なにこの声?

保育園の先生か?

 

だいたい私は声が幼稚で電話でよく子供と間違われます。

 

勧誘電話はそれで虎子のふりをして

「親、いませーん」

 

と断り、疑われたことはないような声質です。

 

大事な場面では声を落ち着かせるように気を付けていたのですが、今回、時間が長いことに気をとられて普段のかん高い声のままだったんだー。

 

がっくり。

しかも10回も同じ事を話したのにあちこちで噛みまくっています。

 

あー、今度は気を付けてもう少し上手くやろう。

 

新しいことをするときは上手くいかない事を直視する勇気もいるんだね、と分かりました。

 

子供達や若い子、大人もだけど、これが成長につながるってことですかねぇ。

 

あー、長くお話する人達って大変なのね。

 

でも次の日。

仲良しのお友達が

 

「あれ?虎白、顔が若くなってる。なんかやった?」

 

なんも。しゃべっただけ。

 

顔の筋肉トレーニングになることは確かなようです。

 

アンチエイジングには新しい事をしていっぱいおしゃべりしましょう!

 

普段患者様に言っている事を実感した1週間でした!