いつも「いいね!」を頂いてありがとうございます。感謝しております。健康な心身や子育て等の話を書いています。よろしければ読者登録をお願い致します。
浪人生活が終わり、大学生になる事が決まったらすぐに、息子、虎太郎は教習所に通い始めました。
18才が近付いた頃から、教習所ご案内のハガキが結構いろいろ来ていましたので、どこに行くのかなぁ、と思っていたら、虎太郎が選んだのは都会の真ん中にある教習所。
「うちの近所の方が安いよ」
「いや、でも、路上とか高速教習とか、都会の道で練習した方が良いかと思って」
確かに、都会の道は路線変更や割り込みなど、教習所で習う事以外の難しさがあり、
「あ~~こっち来るつもりじゃなかったのに来ちゃったぁ~」
って事が私もしょっちゅうありました。
教習所で少し慣れているのは良いかもね。
って事でそこに通い始めたのですが、大学は大学で部活や付き合いで忙しかったらしく、免許取るまでにホントに長く通ってました。
「まだ取れないの?俺なんか合宿で1ヶ月ぐらいで取ったけどなぁ」
と、夫、ウシオさん。
「運転下手なのかなぁ」
そうなのか、と聞いてみると回数をオーバーしている訳ではないらしい。
でも、そんなに間が開いちゃったら感覚忘れるでしょ、って感じ。
期間内に取らなければいけないギリギリの所で教習所を卒業し、試験場で試験を受けたのがまた、その数ヵ月後。
「どうだった?」
「受かった」
ありがちな写りの悪い顔が写った免許証を見せてくれました。
「運転、ひさびさ過ぎて怖かったわ」
「聞いてるだけで怖いわー。教官も乗っていて怖いよね。ま、ひとまず取れてよかったね!」
って事で、ものすごくだらだらと長くかかって運転免許証が取れました。
それが今年の初め頃でしたけど。
虎太郎はそこからまたまた長いこと車に乗っていませんでした。
1番の原因は家の前の道。
ものすごく狭い上に、ちょうど曲がって出なければいけない所に電信柱が出っ張って立っている。
家の車は、体の大きなウシオさんに合わせて大きめ。
大きめの車で電信柱の難関を擦らずに曲がる自信がない。
車が出せなきゃ使えない。
って訳で。
実は、独身の頃、運転が好きだった私も、結婚してそれが原因でペーパードライバーになった様なものです。
でも先日、ついに、虎太郎に運転のチャンスが来てしまいました。
独り暮らしの母が、長年趣味でしていた和紙絵画の作品を運んで欲しいと言い出したのです。
沢山あったので、車じゃなきゃムリ。
「虎太郎くんにでも運んでもらえないかしら?」
私も長いことペーパードライバーですけど、虎太郎は運転経験なしです。
どっちかがやらなきゃだけど。
究極の選択。
「レンタカー代出すからお願い」
それを聞いた虎太郎は
「えっ!!!」
一瞬ひるみましたが、すぐ私に
「…じゃ、行っちゃいますか?」
「…行っちゃう?虎太郎、やる?ま、乗らなきゃいつまでも運転できないけど…」
「母も行くでしょ?」
「うっ…」
そりゃ、行かなきゃ、道言ったり荷物積んだり出来ないのはわかってるが…。
こわーい!
「俺の隣に今、乗せられるのなんて、母ぐらいしかいないでしょ」
それはそうだ。
親しか責任持てないレベルの運転であることは間違いない。
それにいつかは練習しなければいけないし。
練習用の車を買うほどの余裕はないし。
仕方ない!
やろう!
と言うわけで、虎太郎、初めての車運転となりました。
レンタカー屋さんで運転しやすそうな小さめの車を選び、保険にもしっかり入って、想定される時間より3時間位早くに出発することに。
「初心者マークバッチリつけたぜ」
「高速は乗らないで下の道で行こう」
「おーっ!車乗るのめちゃ、久しぶりだなぁ。あれ?エンジンかけるのどこだ?」
おいっ!
いくら車種が初めてとは言え、エンジンかけられなかったら車動かないじゃん!
「緊張するー」
私が思わず言うと、
「緊張が伝わってくるとこっちも緊張するから、寝てるぐらいで居てよ」
と虎太郎。
「そうだね」
理屈は分かるけど、体がそうはいきません。
ペーパードライバーとは言え、私も運転していた時期もあるので、あっ!と思うとすぐ右足が突っ張る…。
上半身でリラックスを装い、下半身はガチガチで力が入りまくり。
特に車線はなかなか変えられないので、曲がりたい道の大分前から
「次曲がるよ」
と指示。
「おっけー!」
と答は軽いものの、車はなかなか曲がる車線に行かれず。
かと思えば、早く曲がりすぎてものすごく人の多い繁華街に入ってしまったり。
停車している車を避けようとしたときに、赤ちゃんを乗せたママチャリが飛び出して来た時には!
「あぶないっ!!!」
全身硬直の私!
助手席の私のすぐ横すれすれを走る自転車。
思わず振り替えると申し訳なさそうにこちらを見るママチャリのママ。
もー、心臓が止まりそう!
怖かった。
急な対応が難しいんですよね。
「この初心者マークが目に入らぬか」
と声を大にして言いたかった。
標識を見ると、目的地の実家まではまだまだ。
車に乗っていて、こんなに標識を見たことがないって言う位神経をはりつめて。
着いた時にはくたくたでした。
でも、帰らなければならない。
今は日が短い。
なるべく暗くならないうちに、と思いましたが、絵を積んでいるうちに暗くなり、帰りはライトを着けなければなりませんでした。
「あれ?これで、ライト合ってるよね?」
虎太郎が聞くので、パーキングにいるうちに外に出て、ライトの着き具合を確認。
「これで、ハイビームね、オーケー!」
そんなことまで練習。
何回切り返しするんだって感じで停めたパーキングからまた切り返ししながら出て、切り返ししながら料金を払い、帰路に。
レンタカーなので、ガソリンスタンドを探してガソリンを入れ、レンタカー屋さんに返すまで、あらゆる障害を乗り越えるゲームをやっているよう。
「無事に帰ってきたー!」
高速で普通に行くより行きは1時間多く、帰りは40分多くかかってコトコトと帰ってきました。
車を降りたときの達成感と安堵感。
あー、ホントに何事もなくて良かった。
「いやー、いろいろ勉強になって良かったわー」
と虎太郎。
こんな、スリル、何かなきゃ、やる気にならないね。
でも、経験しないと上手くならないし。
ホントに何でも最初は大変です。
次の日。
起きると何だか体が痛い。
風邪?
体調悪いのかな?
と一瞬思いましたが。
「あっ!違う!これは…」
何時間も全身に力が入っていた前日の筋肉痛だ!
お産か!
全く。
助手席に乗るのも楽じゃないです。
自分で運転した方がよっぽど気楽だったってお話でした!
今年ブログを読んで下さった皆様!
ありがとうございました。
いいね!やコメントやメッセージを頂いて本当に嬉しく思いました。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
そして来年もよろしくお願い致します!
橘虎白