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高校生の娘、虎子が私に小声で言います。
「ねぇ、お兄ちゃんってツボちょっとずれてるって思わない？」
「…思う」
「だよねーーーー！（急にでかい声）」
何のツボかと言うと、
笑いのツボ。
リビングのソファーで、携帯の画面を見て、身をよじらせて笑っている虎太郎に
「ねぇねぇ、何笑ってるのー？」
と、一緒に見たけど、それほどでもないじゃん、っていう話。
笑いのツボ、共通もあります。
昨晩は、近くのコンビニのお兄さんが漫才のネタみたいだね、って話から、
「サンドイッチマンのハンバーガーのネタ、おかしいよねー」
「厨房の方振り返りまーす、ってやつ？」
「注文の方繰り返しまーす」
「あれは？サイズは」
「S,M,A,L,Lとございます。スモールか、小さいのだけかよ、ってやつ？」
結局、YouTubeでしかっかり見直してしまい。
3人で、あははーっ！爆笑。
何回見ても面白いです。
時々、
「付き合う人の条件」
で、
「笑いのツボが同じ人」
って聞きますが。
私が大好きだった
「ロングバケーション」
のドラマ。
木村拓哉さんの瀬名くんと山口智子さんの南ちゃんが仲良くなって行く途中のエピソードでも。
同じ映画を別々に見て面白いと感じた所が一緒。
「あそこ面白かったよねー！」
と、盛り上がる２人。
でも、一緒にデートした人はそこを面白いと思わなかった、っていうのがありました。
でも面白いって感覚の問題で、理屈じゃないから難しいです。
夫のウシオさん。
テレビを見て
「うわーっはっはー！」
大笑いしているのは、何かと思って見てみると、最近多くなったタレントの方が本当に私をお酒を飲んで、酔っぱらいながらのトーク番組。
酔って失敗した話なんかにスゴく笑っているけど、わたしから見たらそのまま
「ウシオの話」
にしてもいいんじゃない？って位、失敗がそっくり。
共感すると笑うんでしょうかねぇ。
そう思いながら、虎太郎は何を見て、そんなによじれながら笑っているかと見せてもらうと、
大体は男性のユーチューバーや芸人さん等が、体をはって何かをしてるもの。
ばかばかしーって言われそうな事を必死でやる、みたいな。
で、ぼろぼろになったり、ずぶ濡れになったり。
虎太郎がいかにもやりそうな。
虎子は
「ねぇ、ママー。これ、何度見ても笑っちゃうの！」
と見せてくれたのは、『ズートピア』という少し前の映画の動画。
役所の職員ナマケモノ（動物の）にすごく急いでいるお客さんが仕事を頼む所。
「急いで！」
「ふぁーーい・・番号はあ？・・」
「２９Tの」
「えーーーーーっと・・番号は・・にー、きゅうー・・」
と超ゆっくり。
そして、笑う反応も
「んーんーんーうわーーーっふぁっふぁっ」
と物凄いスローモーション。
アップでどぅわーーーーっとゆーっくり笑うのが、虎子は可笑しくて可笑しくてたまらないんだと。
動画で何度も何度もそれを見て、そのたびに泣くほど笑っている、のんびり屋の虎子。
いやいや、みんな、自分と共通の物を感じると可笑しさが増すって確率、高そうです。
50才を過ぎてから結婚した友人と、結婚直後に会った時にちょっぴり恥ずかしそうに言っていました。
「仕事終わって一人でのんびりテレビ見るの好きだったんだけど、今はさ『これ、面白いね』って一緒に笑う相手が居るのが……なんか良いんだよね」
独りで暮らしている実家の母の所に、うちの家族4人で行って、テレビを見ていた時。
お笑いを見てうちの4人が爆笑！
それを見て母が
「みんなで一緒に笑っちゃって良いわねぇ」
一緒に笑うって当たり前にしてますが、本当は感じているよりもっと大事にしたい事なのかな。
きっと、どこか通じる所があるから一緒に笑ってるのですね。