銀座 久兵衛 本店<歴史と風格を感じる> | オムニバス

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ポニョファミリーの海外旅行記です。家族海外旅行記を中心にソロ旅・夫婦旅や食べ歩きなど徒然に日記を書き溜めていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。

江戸前鮨のグローバルスタンダードを知る

『好きな食べ物は何?』 よくある会話のフレーズだ。この問いに対して『鮨・ラーメン・餃子』と答えてきたように思う。その中でも「鮨」は特別だ。昔はスシと言えば、「回転寿司」の事を言っていたけど、ここ10年ぐらいは「江戸前鮨」の事を言っている。

 

「江戸前鮨」は、江戸の前、すなわち東京湾(江戸湾)で獲れた魚をネタにした鮨のことをもともとは指していた。当時は冷蔵庫もなく、交通手段も発達していないため、酢や塩で締めたり、煮たり、タレ煮つけこんだりなど、生魚に様々な加工を加え日持ちがする工夫をしていたのだ。また、せっかちな江戸っ子が短時間で空腹を満たすことができるよう、屋台でシャリとネタを一緒に握り提供してた。これが江戸前鮨の始まりと言われている。

 

職人が仕事しているスシが江戸前鮨。いろいろ食べて見たけれど、その基準を持ち合わせていなかった。で、昨日、その基準を知るため、ザギンでシースー。言わずと知れた「銀座久兵衛本店」へ行ってきた。

大雨が降る前だったので、濡れずに店前へやってこれた。 創業が1935年。85年もの歴史あるお店。風格すら感じられた。入店時に名前を聞かれ、その後、店内に併設されているミニギャラリーに通された。ギャラリーでは、久兵衛で使われている北大路魯山人の器などが展示されている。しばらくするとカウンター席へ案内してくれた。

【にぎり】唐津コース 11,000円/人

いよいよコースがスタート。大将から飲み物を何にするか聞かれ、エビスビール。苦手な食材が無いか?デザートはどうするか?2択で桜餅orおまおう苺。この掛け合いが、洋食や中華などに無い、江戸前鮨のエンターテーメントだと思っている。欧米人の友人を連れて来ると、必ず喜んでくれる。

ワカメとツマ。煮こごり。どちらも上品な味付けで、素材の味が生きていた。

★中トロ。 最初の一貫、素手で掴み、そのまま口へ放り込んだ。鮨の端を片手で掴み、口に運ぶ時は、ネタから舌に触れるように食べるのが粋な食べ方だと思う。ネットリした鮪の旨味を感じる。上質な脂が舌の上に広がった。醤油は、ほんのりと香る程度。

ビールにアテに、自家製のするめイカ。味が濃厚だった。ビールがすすんでしまう。大将からは、シャリの量は適切か?聞かれた。客に応じたシャリの量を調整しているようだ。

★カンパチ。 ぶりの仲間、カンパチ。色白で透き通るように綺麗。回転すし等でもよく提供される食材(ネタ)だけど、全然違った。臭みが全く無い。職人が仕事しているのだろう。

途中、箸休め。烏賊の塩辛orもずくor茶わん蒸し 3択。私は烏賊の塩辛。マダムは茶わん蒸しを選んだ。烏賊の塩辛は、塩味が想像より強くなく、オカズとして食べられた。

★雲丹の軍艦巻き。 雲丹は鮮度が命。保温する温度が重要。適切な表現が見つからないが、これまで食べた雲丹の軍艦巻きでNO1だった。甘味しか感じない美味しさ。

★車海老。 生きたままの車海老がまな板に準備され、生か少しボイルするか聞かれた。目の前の活き活きした海老を見ていると、「生」でと注文した。目の前に運ばれてきた鮨は、ネタが動いていた。塩か醤油で食べられる。私は「塩」で頂いた。素材の味を堪能した。

★大トロ。 まるで霜降り牛のようなビジュアル。私は赤身が好きなのですが、この大トロは、すーと口で脂が溶けていった。山葵との相性がいいんだと思う。脂でのまったり感を感じず、次のネタへすすめる。

★カツオ。 ニンニクとショウガをアクセントにしたカツオは、これまで食べた事がない美味しさで、カツオのネットリした味とショウガ、ニンニクが口の中でマリアージュ。絶品!!

★煮蛤。 大ぶりな蛤で、柔らかく煮られ、味が染みている。コリャ旨い!!

★アナゴ。 タレと塩の2種が振舞われた。もう完璧なアナゴで、アナゴ専門店も数あるけど、これ以上のものを食べた事が無い。ふわふわでホクホクしたアナゴで、その肉厚から鰻じゃないのか?と思う程。絶品!! 先週、三島で鰻食べたけど、それ以上の感動だ。

★しじみのお味噌汁。 出汁が出ていた美味しいね。

★巻物(4種)。 色合いがよく映える。

★玉子。 江戸前の玉子。甘いデザートような玉子。正統派でした。

車海老は、頭を捨てず、焼いてくれます。熱々のうちに食べるのがいい。

★桜餅。 やっぱりこの季節は桜餅。お茶と一緒に食べて、もう満腹・満足だった。

 

大雨だったけど、店内は満席。活気が戻っているようだった。

「銀座久兵衛本店」と言えどランチなので、20代中盤~30代前半のカップルや女子仲間の姿が目についた。でも、江戸前鮨を、お箸で食べちゃったり、シャリを醤油につけて食べるななんて・・・。。もったいない。

 

シャリは、甘くなく(砂糖を使っていないそうだ)、味付けも薄味。醤油や塩・柚子・ショウガなどの薬味も最小限。ネタの味を殺さない絶妙な味付け。大人の鮨だと思った。

 

ランチで2万ぐらいだったけど、たまには勉強も必要。また、再訪したいお店となった。

 

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