こんばんは。
勢いで書き記しておきたいと思います。
これから書くのは、最後にギャンブルをしてから2年と2ヶ月弱経った今感じる「依存症像」です。
僕の思う依存症の正体というか、こういうものだよ、みたいな、そういうのです。
一個人の感想・意見として読んでもらえたら嬉しいです。
賭けていない時期も含めれば、僕は約20年に渡ってパチスロにのめり込んでいました。
借金も作りました。
消費者金融とクレジットカードのリボ払いの合計が最大で340万円ほどありました。
依存に至る経緯、途中で抱いた感情、辞めていく過程で悩んだこと、たくさんあります。
辞めて半年〜1年が経とうとしているくらいから、自分なりの「依存症の正体」が薄らと見えてきました。
これは辞めている人なら伝わると思うのですが、共感は多いけれど一人一人経験は全然違うんですよね。
だから、自分のことだけを書きます。
確かにギャンブルは楽しかったし、苦しかったけれど、じゃあなんでハマったのかと聞かれたら、僕は
「そういうのにハマりやすい性格だったから」
って答えます。
原因はギャンブルの射幸性ではなくて、根本には僕自身の価値観とか考え方とか、そういう部分にあると思っているんです。
かまってちゃんで、褒められたくて、人気者になりたい。感受性が高い(昔から泣き虫でした)。
そういう性格が幼少期の頃から出来上がっていたんだと思います。
少なからず皆が持っている感情だと思いますが、僕がそれを満たしたいときに使ったのがパチスロだった。それだけなんです。
大した努力を積むことなく、比較的楽に成功体験ができるし、目押し力と知識を鍛えてメダルをたくさん出せば周囲の注目も集められる。
流れる音楽もデザインも格好良いし、雰囲気も大人っぽい。僕は大人の会話に割って入っていくのも好きでした。
周りの目を気にして、自分をよく魅せたいって囚われが常にあったと思います。
そういう自分好み要素にガッチリとハマったのがパチスロだった。
嫌なことがあったときに没頭できるのがパチスロだった。
きっかけはそれだけなんですよ。
10歳の少年が心を奪われるには、充分過ぎるほどの理由が揃っていたと思います。
高校を卒業してすぐパチンコ屋でアルバイトをしたときから、僕の知識はスタッフの中で一番の自覚がありました。
内心では周りを見下していましたね。僕より一回り以上も年上なのにそんなことも知らないのか、って。
ここまで読んでもらうと伝わると思うんですけど、勝つか負けるかとか、お金がどうとかは一切出てこないんです。
確かに楽しかったから、打つために母親の財布からお金を盗んだりしていたこともあります。
自分の小遣いやバイト代の範囲内で楽しむことは既に出来ていませんでした。
そりゃやるからには勝つための努力はしてきました。
でもいつも背景には「周りよりも出したい」「目押しが上手いと思われたい」という欲があったと思います。
勝ち負けだけの単純なギャンブル行為に満たされたかった気持ちは、全体の40〜50%くらいしかなかったんじゃないかなって今は思います。
だから「ギャンブルにのめり込んだ理由は自分の性格が原因」なんです。
僕の場合はね。
それが今はとてもよく理解できるから、自分の考える「ギャンブルを辞める方法」もどんどん変化します。だんだんと変わって見えてくるんです。
最初は「お金がもったいないから」とか「勝てないから」の比重が高かったんですけど、途中からこんなふうに思うようになりました。
「ギャンブルにのめり込むような考え方を変えない限り、違うものに依存して苦しむんじゃないか」って。
この捉え方は自助グループで学ぶことそのものなんですけど、僕は自助グループではなく別の出来事の積み重ねでこの結論に至りました。
経験に基づく答えだからこそ、間違ってるかもしれないけど信じてみようって思えたんです。
そこから自己分析が始まりました。
今もその道中にいるわけですけど、まぁ普通にしんどいです。
数十年間慣れ親しんだ価値観を変えるにはどうすればいいか、なんてことは誰もわからないです。
他人からヒントになりそうな話を聞けることにも恵まれましたが、これからどういう生き方をしていくかを決めるのは自分次第で、自己責任ですからね。
例えば、メンタルやられたときに「今日はこんなことがあった」って人に言うのは簡単なんですけど、そこに「だから悲しかった。こうしてほしかった。」みたいな自分の感情を付け加えるのがめちゃくちゃ苦手。無理でした。
恥ずかしいというか、情けないというか。
弱味を曝け出すことにプライドがあったんです。
だからそんな自分をひた隠しにして、他人の役に立とうと空回って勝手に潰れたりもしました。
「年齢も、住む場所も、職場も人間関係も変わっているのに、いつも同じようなことに苦しんでいる。」
あれ、これはなんか変だ。
「それって環境が悪いんじゃなくて、自らそうなることを無意識に選んでいたんじゃないか。」
これに気付いたんですよ。
辞めて一年。ちょうどYouTubeを始めた頃くらいかな。これはめちゃくちゃ大きかったです。
そこからは少しずつ自己開示をする練習をしてきました。承認欲求を抑えようとしたり、他人の目を気にしないように自己啓発本を読んだり、色々試しました。
乗り鉄の旅もその一環だったりします。
おかげさまで、ずいぶんと心は軽くなったと思います。
今は心身ともに満たされている環境にいるんです。
これを「自分の行動で掴み取ったものだ」と思うことで、少し自信に繋がりました。
「生き辛い性格だから、気持ちの行き場がなくて、手軽に満たされたくてギャンブルに走ってしまう。」
これが僕の目の前にある「辞めて2年経って見えている景色」です。
めちゃくちゃ良い眺めです。2年前と比べるとだいぶ楽です。
囚われは全くのゼロではないですが、SNSとも比較的健康的にお付き合い出来ています。
自助グループやSNSを通じて、辛いときに話せる友人もできました。ギャンブルしていた頃は友達なんていませんでしたから、奇跡だと思っています。
今は嫌なことがあると新幹線や特急の車内に逃げるので、ギャンブルに手を出すことはないと思います。でも油断はしません。
だから、悲しいことや辛いことがあったときは、その感情に蓋をせず、きちんと向き合うようにしたいです。
でないと拗ねたり僻んだりして、また元通りになってしまうのがわかるんです。
自分の弱さと向き合わないと、確実にギャンブルをしていた頃の嫌な自分に戻ってしまうんです。
ギャンブルに逃げなくても伸び伸び生きていける自分になる。
そのために、喜怒哀楽を正直に素直に曝け出せる人間になる。
へっぽこなところも、ヘタレなところも、目立ちたがりなところも、やたらとプライドが高いところも、全部ひっくるめて自分なんだと受け入れる。
これが、今の僕がギャンブルをしないための最強の攻略法です。
最後にお伝えしたいのは、人それぞれにこんな感じの経緯があると思うんです。
ギャンブルを辞めたい人は、試しに自身の過去や感情と向き合う時間を作ってみることをお勧めします。
自分なりの答えは誰にも言わなくていいです。
ノートにでも書き殴って、自分の中に留めておくくらいでいいと思います。
日々の積み重ねの中で変化していくものですけれども、なにが良くて、なにが悪かったのか、を純客観的に見つめ直し続けること。
めちゃくちゃ大切だと思っています。
共に頑張りましょう。
ありがとうございました。