鉄道ピクトリアル「アーカイブスセレクション48」近畿日本鉄道1960~70 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 鉄道ピクトリアルの過去記事をテーマ別に再編集した「アーカイブスセレクション」。以前に話題にした第47号「近畿日本鉄道1950~60」に続いて、続編となる第48号が刊行された。前号から時代は進んで1970年代半ばまでの記事が収録されている。
 この時期は近鉄が大きな変革を余儀なくされ、そして現在に続く特急ネットワークの基礎を構築した時期だ。東海道新幹線の開業により打撃を受けたる名阪特急に代わる柱として、大阪万博を契機にした難波線、鳥羽線の建設と志摩線の改良工事を成し遂げ、伊勢志摩方面への観光輸送に注力していく。
 シニア世代にとっては見覚えのある写真が表紙に使われている。かつての近鉄特集号に使われていた12200系で、デフロスター装備の前面窓、電連付密連とジャンパー管のダブル装備に時代を感じる。
 新車として紹介記事があるのは、20100系「あおぞら」、16000系吉野特急、18200系京伊特急、そして2600系という4系列。16000系の前面直線塗り分けでスカート付の写真は初めて見たように思う。
 30000系ビスタカーの登場は1978年だが一切触れられておらず、前年に登場した12400系サニーカーのみがチラリと出てくるあたり、さらに刊行されるであろう続編へのからみか。
 前号よりボリューム感がダウンしているが、近鉄好きなら手にとってしまいそうな一冊。執筆陣の名前も懐かしい。