超!ジルヴェスター・コンサート 2018~2019 | たっちゃんの活動写真&西洋古典音楽切り抜き帳

たっちゃんの活動写真&西洋古典音楽切り抜き帳

「映画館で」「自分のカネを払って」観る映画と「コンサートホールで聴いた」クラシック音楽会の、独断と偏見によるコメントを公開。

 2018年の大晦日、聴き納めはカウントダウン系をパスして、宮川彬良と新日本フィルハーモニー交響楽団による「超!ジルヴェスター・コンサート 2018~2019」へ足を運んだ。  

 会場は、新日本フィルの本拠地である、すみだトリフォニーホール。この公演は、二年前までは年越しのカウントダウンありで行われていたが、昨年から大晦日の午後開催に変更されている。

 主役の宮川彬良は、作曲、編曲、指揮、ピアノ演奏、そしてトークもこなすマルチな才人だが、最近のご本人は「舞台音楽家」という肩書きに一番ウェイトを置いているようだ。この日のプログラムにもそれが強く反映されており、メッセージ性をもつ自作のミュージカル楽曲に比重が置かれていた。

 オーケストラに加えて、ソロ歌手3人と合唱団、さらにパイプオルガンを加えたステージは、それなりに聴き応えがあり、ずっとアキラさんを聴き続けている信奉者には納得性があるが、広く一般的な大衆性があるとは言えない部分もある。これが観客動員に結びついておらず、空席が目立ったのは残念。

 大晦日というお祭り気分を盛り上げるためにも、以前に大阪フィルとやっていたポップス・コンサートのような構成に戻すことを再考すべき時期に来ているように感じる。ファミリー層が目立つ公演で、聴かせたい音楽と聴きたい音楽にギャップが生じているように感じるのが、何とももどかしい。

 締めのアンコールは、いつもの“若いって素晴らしい”と“マツケン・サンバ”。これで2018年が終了。