大人の方であればライチを食べたことのある方が大半なのではないでしょうか。ビュッフェのフルーツコーナーに必ずと言ってもいいほど存在します。「冷凍」ライチは。
今回は「生」ライチのお話です。
ライチはかの楊貴妃も愛したフルーツとして有名です。1,000kmとも1,500kmとも言われる距離を早馬で運ばせてまで食したというのですから、どれほど気に入っていたのかは容易に察することができます。
楊貴妃が生きたのは8世紀ごろ、食していたのは当然「生」ライチです。しかし現在見かけるのは「冷凍」ライチばかり。それは日本国内で流通しているライチの約99%は海外産の冷凍品であり、国産はわずか1%程度だからです。
そんな国産の「生」ライチ。私も2回ほど頂きましたが、その魅力は優しく爽やかな甘みと弾けるような果汁にある思います。特に果汁のみずみずしさは「冷凍」ライチと比べ物になりませんし、初めて頂いたときは目を見開くほど驚いたことをよく覚えています。
左は冷凍、右は生。
もしここまでで少しでも「生」ライチに興味をお持ちいただけたのなら大変うれしく思う反面、心苦しくも思います。ライチの収穫時期は5月下旬から7月上旬、遅くとも7月下旬までだからです。
ライチは常温では1日程度とも言われるほど足が早く、収穫時期の終わりはシーズンの終わりを意味するのです。
さて、国産ライチは宮崎県、鹿児島県、沖縄県などで生産されています。「生」ライチはなかなか一般流通に出回らない上に、わざわざ現地まで購入に行くことも現実的ではありません。そこでお勧めしたいのがふるさと納税です。来シーズンの予約を夏から秋冬にかけて開始する自治体が多いようですので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
傾国の美女とも言われる楊貴妃も冷蔵技術は持ち合わせていなかったと思います。冷蔵庫で冷やした「生」ライチを頬張る行為は筆舌に尽くしがたい贅沢なのかもしれません。
むーみん