最近、オペラ(声楽)関連で非常に面白いブログを見つけた。

4年前に開始されたブログなので、ご存じの方も多いと思う。

 

 

声楽に特化したブログで、声楽ド素人の私にはとても勉強になる。

 

例えば、「良い声」「良い発声」「自然な発声」とはどんなものなのか、低音〜高音までレガートに発声するというのはどういうことなのか、等を教えてくれる。

 

また、高音にばかり注意が行きがちだが、むしろ、誰でも出せる中低音をどれだけ響かせることができるかが重要である、ということも教えてくれる。

 

 

しかも、実際に歌っているプロの方の発声を聴きながらの解説なので、非常に参考になる。

 

 

ただ、残念ながら、私の耳がその微妙な違いを聞き分けられるレベルにまで達していないので、AさんよりBさんの方が発声として優れているでしょ、と言われても、「・・・」となってしまうのであるが。

 

 

ネームバリューには一顧だにせず、ネトレプコやカウフマンといった超有名歌手も、バッタバッタと切っているところも爽快である。

 

それだけ、自分の発声理論に絶対の自信を持っているということなのであろう。

 

 

 

ブログの主は、必ずしも発声技術がしっかりしているとは言えない歌手が人気を博している現状を嘆いている。

 

そして、その一因は、聴衆の鑑賞耳が衰えたこと(天井桟敷の劣化)にある、という、我々聴衆にとって耳の痛い指摘をしている。

 

聴衆が聞く耳を持つ、ということが、すなわち、実力のある歌手を支援することにつながるし、歌手が無理な発声をして歌手生命を縮めることを防ぐ効果もある。

 

聴衆が聞く耳を持たず実力のない歌手に声援を送れば、本来ならその舞台に立つべき実力を持った歌手をその舞台から遠ざけることになる、聴衆が聞く耳を持つことは、歌手を育てることなのだ。

 

 

オペラでもコンサートでも、お金を払えばいいってもんじゃないんだな。ちゃんと勉強して、(それなりに)正しく評価できなければ、歌手を応援することに繋がらないんだ。

 

反省しました。