自分が初めてプロ野球を見たのは小学生三年。西宮球場で行われた阪急対ロッテのナイターだ。カクテル光線の美しさは今も胸に残る。しかしそれ以上に驚いたのは観客の少なさ。確か6月だったと思うが確実に千人ぐらいだったと思う。広い外野スタンドには恐らく何十人の世界だった。ちなみにこの年昭和50年阪急ブレーブスは優勝している。試合前に金網にしがみついて練習を見ていた。すると後ろからおっさんが阪急の一塁手加藤に声援を送っていた。(加藤ー加藤ー!!)。自分は父に言った。(あのおじさんは加藤の大ファンやねんなあ)。すると加藤はなんと近寄り(おー久しぶりやのー!来てくれたんかー)。(え・・知り合い??)そして加藤は金網越しにその人と話ている。(なんやくるんやったらチケットあげたのに!)とか。あんたこんなに客おらんのにチケットあげたらあかんやん!!唖然とする自分に今度は守備練習を終えベンチにもどってきた二塁手マルカーノ(故人)が声をかけてきた。(ボッチャン ヨウコソ!)パ・リーグは恐ろしくアットホームだ!ちなみに後で知ったが阪急の選手たちはシーズン前には電鉄のコンコース梅田駅で年間指定席のチケットを売らされていたそうだ。エース山田や盗塁王福本もである・・すごい話だ。(すいません阪急のピッチャーやってる山田と申し込ますがチケット買ってくれますか?)とでもいうのか。いきなり買うか?年間指定席の券を。それは無茶ぶりである。選手に売らすのは百歩譲ってありとしても戦略的にやれば。近親者に依頼するとか支援してる実力者に頼むとか。飛び込み営業をプレーヤーにやらすとは。まあパ・リーグの驚く話はまだまだ続く・・