LHC稼動 | ひなたぼっこ主義

LHC稼動

ついに、LHCが稼動を始めたそうです。


LHCの正式名称は、Large Hadron Collider。日本語では、大型ハドロン衝突型加速器です。

理論物理学の実験をするための大きな装置で、環っかのような形をしています。

LHCの全周は27kmだから、全周34.5kmの山手線よりちょっと小さいくらいっす。

それが、スイスの山の中に埋まっています。


その環の中を、超真空・超低温(絶対温度1.7度)の状態に維持しつつ

たくさんの水素の原子核を超高速で走らせ(光速の99.9999991%)、正面衝突させます。

衝突のエネルギー☆ → 素粒子●ができる

すると、その衝突のエネルギーが、物質にかわります。

原子力発電では質量がエネルギーに変わりますが、この実験ではその逆が起こるとゆーわけです。

衝突のエネルギーが大きいほど、より重い粒子ができます。


 今見つかっている素粒子(標準模型ともいう)

   電子、電子ニュートリノ、アップクォーク、ダウンクォーク

   ミュー粒子、ミューニュートリノ、チャームクォーク、ストレンジクォーク

   タウ粒子、タウニュートリノ、トップクォーク、ボトムクォーク

   光子、Zボソン、Wボソン、グルーオン


これまでも、LHCと似たような装置はあって、重い素粒子が作られてきました。

今までに発見された中でいちばん重い素粒子は、テバトロンという加速器で発見された

トップクォークで、重さは170ギガボルト。金原子くらいの重さだそうです。


このLHCは、これまでにあった同じような実験装置に比べると

はるかに速いスピード=高いエネルギーで素粒子どうしをぶつけることができるます。

トップクォークを発見したテバトロンは、2テラ電子ボルトまで。

しかし、今回稼動しはじめたLHCは、なんと7テラ電子ボルトまでいけます。

なので、これまでよりずっと重い質量を持った粒子を発見できる可能性があります。


そして、その「発見が期待される素粒子」としては


・ヒッグス粒子・・素粒子に質量を与える粒子

 (物質の質量とは、この空間にヒッグス粒子が満ちていることによる

  「動きにくさ」のことではないか、と考えられています。)


  


・超対称性粒子・・今見つかっている素粒子と対になる粒子。スピンという性質だけが違う。

 (たとえば、光子=フォトンの超対称性粒子は、フォティーノと呼ばれています。

  そして、宇宙にあるけれど発見できていないダークマターは

  超対称性粒子のどれかではないか、と考えられています)


とかが予想されています。


あと、ブラックホールができるかもしれない(ただしすぐ蒸発してしまうはず)とか、

第5次元が存在する証拠が見つかるかも、とかいろいろ期待されています。


日経サイエンスのどれかの号に、この加速器を作ったときのことが書かれていました。

できるだけ費用を抑えるために、この実験機での計算に必要なパソコンとかは

できるだけ安いものを必死で買い集めたそうです。

それに、ちょっとでも問題が起きて修理なんてことになると

修理がうまくいっても、もとの超低温・真空に戻すまでに何ヶ月もかかかってしまうので

そうしたことでも稼動がかなり遅れてしまったそうです。


そんなわけで、今年中には稼動しないかも、と思っていたので

稼動したと知って驚いているっす。

こうしたことに直接にかかわることはできないけれど、どういう結果が出るのかは楽しみです(^-^)


ちなみに、

「ブラックホールができると、地球が飲み込まれてしまうのではないか」

とゆー心配もあるようですが、

LHC内で行われる衝突実験と同じことは、

宇宙を飛んでいる素粒子が、地球の大気圏内に飛び込んだときにも

頻繁に起きているそうです。

なので、LHC内でブラックホールができるなら

地球の周りでも頻繁にブラックホールができているだろうし、

そうして小さいブラックホールができていたとしても、すぐに蒸発してしまっているはずだそうです。


http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=66865943