ルカ22:35 それから、イエスは使徒たちに言われた。「財布も袋も履物も持たせずにあなたがたを遣わしたとき、何か不足したものがあったか。」彼らが、「いいえ、何もありませんでした」と言うと、
22:36 イエスは言われた。「しかし今は、財布のある者は、それを持って行きなさい。袋も同じようにしなさい。剣のない者は、服を売ってそれを買いなさい。
22:37 言っておくが、『その人は犯罪人の一人に数えられた』と書かれていることは、わたしの身に必ず実現する。わたしにかかわることは実現するからである。」
22:38 そこで彼らが、「主よ、剣なら、このとおりここに二振りあります」と言うと、イエスは、「それでよい」と言われた。
財布も袋も履物も持たずに伝道旅行に出かけられた時代、それは、ある意味平和で、神の国が豊かな広がりを見せるときであったと言える。
しかし、今や、そのような平和な時代は終わり、金や力がものを言う時代、強いものが支配する時代へと突入していくことを物語っているのであろう。
もちろんそれは、イエス様ご自身が、そのような金の力や、権力、暴力などによって、十字架刑へと追いやられてしまうであろうことを意味するものと思われる。
今までとは全く異なる光景を目の当たりにし、戸惑いを覚えて打ちのめされてしまわないようにとのイエス様の弟子たちに対する配慮の言葉であったのかもしれない。
しかし、弟子たちには、まだイエス様の言葉の真意は理解できていなかっただろう。
イエス様までもが金や剣を振りかざして、いよいよ決戦の時が来たのだと考えたのかもしれない。
しかし、イエス様は、いい意味で彼らの期待を裏切ってくださり、金や権力などのこの世的な力に対して、一見、徹底的に打ち砕かれるように見える方法で、全く反対に、これに打ち勝ってくださった。
悪の力や暴力をまともに受けると言う仕方で。