先日、休憩時間に突然の来客がありました。
一年前、オープニングから数か月の一番ただしい時期に、
パティシエとしてお店を手伝ってくれていた丸ちゃんです。
彼女はその後、アルザスで一年間働くと言って旅立ったはず…
おお!そうか!
あれからもう一年も経ったんだ~
聞けば、その日の朝に羽田に着いたばかりだったとか。
疲れをおして会いに来てくれてうれしかったです
彼女が働いていたのは、ジャムの妖精こと「クリスティーヌ・フェルベール」の工房。
当然、お土産は現地で売られている彼女のコンフィチュールでしたあ

そうそう、この緑のカバーが貴重なのよ!!
日本では売られていない、エーグル=ドゥーと言われるシリーズです。
酸味を利かせたコンフィチュールで、パンにつけるというより、チーズや肉料理につけて食べるもの。
なかなか入手できないので、大切に食べたいと思います
何を隠そう、私とクリスティーヌはかれこれ8年以上のお付き合い。
年に一度伊勢丹で開催される「サロン・デュ・ショコラ」で、毎年通訳をさせていただいています。
優しく温かいおかあさんのような雰囲気がある一方で、
一経営者として誰よりも厳しく、繊細な感性を持つクリスティーヌ。
彼女とともに働くことは決して楽ではありませんが、学ぶことも本当にたくさんあります。
丸ちゃんも、一年間一緒にいてそのことがよーくわかったみたい。
そうそう、日本もフランスも、職人って大変な仕事なんですよね。
そして彼女が今回とても驚いていたのが、
クリスティーヌの工房は本当にすべてが手作りだった、ということ。
普通なら出来あいを使ってしまうようなフルーツのコンフィやドライフラワーも、
本当に手作業で生の食材から作るのです。
わかるわかる!
だからこそ、のあの美味しさなんだもの。
グラースでも、出来あいのものって本当に使いません。
デザートにしてもソースにしても、びっくりするほど無添加
安定剤や冷凍ピューレを使ったデザートに比べれば、味わいも形も均一ではありません。
その時々の果物や食材の状態によって、いちいちレシピも変えていかなくてはいけません。
でも、その違いが当たり前で、自然で、美味しさなんだと思います。
料理は決して機械相手の作業ではなく、
大切な命に新しい価値を与えていく、生きた仕事なんだということ。
いつまでも、忘れずにいたいです