時刻は午前6時。
大きなブレーキ音と、走り疲れて思わず出た、
あくびのような、長い汽笛が長い旅の終わりを告げる。
その距離2066km、時間にして56時間。
トイレ等を除けば、ずっと硬くて狭い席に同じ姿勢でいたので
立ち上がると体中の筋肉や細胞が悲鳴をあげる。
熱い温泉や水風呂に浸かるように徐々に体を慣らしながら
その列車に別れを告げる。
改札口を出ると、昆明(その駅の名前)は濃い霧に包まれ
蜃気楼のように怪しく乗客をその世界に、街に誘う。
大通りには人影も無く、街はまだ起きていない。
体をほぐしながらたっぷりと朝の新鮮な空気を吸い込むと、
取り敢えず56時間の旅の疲れを癒してくれる宿を探す。
と言ってもただ闇雲に探す訳ではない。
実は既に列車の中で、昆明で一番安い宿を聞いていたのだ。
もらったメモを頼りに、その宿を探す。
意外にもその宿は大通りに面した一等地に聳え立っていた。
逆に怪しいなと少し疑いながらロビーを抜け、受付に向かう。
受付には誰もおらず、チンチンと鳴る使い古された
ベルが机の上に置いてあり、それを何度か鳴らす。
少しすると完全に寝起き顔の女性の従業員が面倒臭そうにやってくる。
その表情や受け答えの端々に『何でこんな早朝にやって来るんだ』
という寝起きを起こされた苛立ちが含まれていた。
チェックインを済ませると、やはり面倒臭そうに簡単な
館内のルールや部屋の場所を説明すると、
最初に出てきた彼女の寝室らしき部屋に再び姿を消した。
私は部屋のキーを片手に自分の部屋へ向かう。
外から見た綺麗な近代的な綺麗な姿とは裏腹に、
内側は廊下が軋むボロボロの安宿だった。
それもその筈、6人の相部屋で一晩160円の安宿なのだから。
部屋に入ると、既に5人のベッドは埋まっていて、
皆とても気持ち良さそうに眠っている。
長距離の移動によってボロボロになった私は、
ベッドに身を沈めると、底無しの井戸の中に埋もれていくように
深い眠りへと落ちていった。
続く。
大きなブレーキ音と、走り疲れて思わず出た、
あくびのような、長い汽笛が長い旅の終わりを告げる。
その距離2066km、時間にして56時間。
トイレ等を除けば、ずっと硬くて狭い席に同じ姿勢でいたので
立ち上がると体中の筋肉や細胞が悲鳴をあげる。
熱い温泉や水風呂に浸かるように徐々に体を慣らしながら
その列車に別れを告げる。
改札口を出ると、昆明(その駅の名前)は濃い霧に包まれ
蜃気楼のように怪しく乗客をその世界に、街に誘う。
大通りには人影も無く、街はまだ起きていない。
体をほぐしながらたっぷりと朝の新鮮な空気を吸い込むと、
取り敢えず56時間の旅の疲れを癒してくれる宿を探す。
と言ってもただ闇雲に探す訳ではない。
実は既に列車の中で、昆明で一番安い宿を聞いていたのだ。
もらったメモを頼りに、その宿を探す。
意外にもその宿は大通りに面した一等地に聳え立っていた。
逆に怪しいなと少し疑いながらロビーを抜け、受付に向かう。
受付には誰もおらず、チンチンと鳴る使い古された
ベルが机の上に置いてあり、それを何度か鳴らす。
少しすると完全に寝起き顔の女性の従業員が面倒臭そうにやってくる。
その表情や受け答えの端々に『何でこんな早朝にやって来るんだ』
という寝起きを起こされた苛立ちが含まれていた。
チェックインを済ませると、やはり面倒臭そうに簡単な
館内のルールや部屋の場所を説明すると、
最初に出てきた彼女の寝室らしき部屋に再び姿を消した。
私は部屋のキーを片手に自分の部屋へ向かう。
外から見た綺麗な近代的な綺麗な姿とは裏腹に、
内側は廊下が軋むボロボロの安宿だった。
それもその筈、6人の相部屋で一晩160円の安宿なのだから。
部屋に入ると、既に5人のベッドは埋まっていて、
皆とても気持ち良さそうに眠っている。
長距離の移動によってボロボロになった私は、
ベッドに身を沈めると、底無しの井戸の中に埋もれていくように
深い眠りへと落ちていった。
続く。