前回の現代音楽はいかがでしたでしょうか?

あまり聴かれる機会が少ない音楽を紹介するというのは、
少しの不安と大きな期待が入り混じった、不思議なものです。

さて今回もあまり聴かれる機会が少ないであろう音楽、
民族音楽をご紹介したいと思います。

民族音楽とはそのまま伝統音楽と呼んでも良いと思います。
つまりは世界各地に残る、伝統音楽の事です。
日本で言えば、雅楽とかが挙げられます。

色々紹介したい国の音楽がある訳ですが、今回はその中でも
私が一番好きな国の民族音楽をご紹介します。

その国とは、ずばりインドです。
そうです、カレーの国、象の国、仏教の国…何でも良いですが
多くの謎が残る、神秘の国です。

一言でインドの民族音楽と言っても、国の大きさが
半端じゃないので、とてもじゃないけど全部紹介し切れません。
ですので、今回はその中でも比較的聴き易く、且つ魅力を持つ
アーティスト、音楽を紹介します。

はい、Zakir Hussainです。
彼はインドの古典楽器の一つのタブラという打楽器の巨匠です。
タブラとは、右に置かれ高音を出すダヤンと、左に置かれ低音を
出すバヤンという二組の楽器から成ります。
(位置は観客から見たら逆です)
実際に↓の映像を見て頂くのが、手っ取り早いですが、
それぞれとても多くの不思議な音を出します。
例えば低音(左)は皮の張りを手の平で変えながら出しますので、
トーキングドラムのように音が変化します。

実際私自身、その不思議な音に魅せられ、購入しちゃいました。
まだ練習の日々ですが、とても奥が深いです。
たった二つの太鼓で20以上の音が出ます。
その音もさることながら、驚異的なのはリズムの豊富さです。
多分、億単位です…。

インドが世界で一番数学が得意な国というのはご存知でしょうか?
例えば日本では九九がありますね?
これがインドでは20×20まで存在し、小学生は普通に暗記します。

何でいきなり数学の話題を持出したのかと言うと、インドの
リズムの作り方がとても特殊な形態を成しているからです。

例えば西洋的な考え方では3拍子4拍子等、基本的に掛け算で
リズムは構成されます。
しかしインドでは、3+4で7拍子、あるいは21+33で54拍子等
足し算で構成されていきます。
だから億単位の天文学的なリズムパターンを誇る訳です。
しかもそれが部族や時代によって異なり、そうしていくと
やはり恐ろしい数のリズムが存在するんです。

話がやや反れましたが、このZakir Hussainはそんな様々な
時代、部族のリズムをほぼ網羅し、それらを即興で紡ぎ出す
インド国民9億人の頂点に立つ、文字通り超人な訳です。
しばしば神として崇められる程です。


はい、そろそろ良いでしょう(笑)
これがZakir Hussainです。

強烈ですね。
どうやって一人であんなに色んな音を出してるの?といった感じです。
またリズムも急に速くなったり、拍子も次々と変化していきます。
個人的には彼とAphex Twinのコラボとかすごい興味あります(笑)


↑はタブラを分かり易いように、タブラソロをカットした
ものなので、本当のインドの古典的な曲では↓のような
流れで展開されていきます。
一時間と長いですが、本当はこの長さで演奏されますし、
プレイヤー同士の駆け引きや展開を楽しむには↓をお勧めします。




これこそ音楽の醍醐味だと思います。
世界にはまだまだ知らない音楽が沢山あります。

これからも民俗音楽編では、色んな国の音楽を
紹介していきたいと思います。


次回はそろそろJazzを紹介しようかなと思います。
これまた実に奥深いです。

ではでは。